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「ドアを開けてみるとマアアアびっくり、まさかのドアノブ使い捨て使用に空いた口が塞がらないマジに。」
「貴方、ちょくちょく失礼ですね。少々荒れていますが雨風は凌げるかと。」
ドアを開けるとそこには、薄暗い室内の中で一面にまっしろなホコリが広がっている。雪みたいだ。Aは雪を思い出すと、なんだかセンチメンタルな気分になる体質なのだ。
「粉〜雪〜つってな」
「ここであればとりあえず雨風は凌げるはずです。
私は調べ物に戻りますので適当に過ごしていてください。学園内はウロウロしないように!では!」
「スルーなのね」
Aは大分しんどくなってきた。だれだよ夢の逆ハーとか言ったやつ。心は半泣きである。
だかしかし、安心の自室を確保するには貪欲なこの女。兎にも角にも、掃除をしなければなにも始まらないと気合いを持ち直した。それに何気に咳が止まらないのだ。ホコリををいつまでも吸い続けたくないのもあって、まずは換気でもしようと閉めたばかりの玄関のドアを開けるのだが、
「おう雨降ってら」
「ぎえー!急にひでぇ雨だゾ!」
ドアを開けた瞬間に転がり込んでくるCV杉山○彰。ナイスタイミングと言う言葉はまさに今日この瞬間の為に存在していたのだろうとじんわり思う。
「ネコチャンではないか…まさかチミとまた会おうとは、これぞデスティニーってか?」
「!!!!」
デスティニーではない。ストーリーである。そんなことはAにも分かっている。彼女のこの変人ぶりはストレスによるものである。
「アララ〜まあまあ、やっぱり私に会いたかったのね〜可愛いねぇ〜。ほぅらこっちおいで〜」
「ちちちがちがうんだゾ!オレ様は入学するために
もう一度忍び込んだだけなんだゾ!!」
ふはは人間め!ちょっと外に放り出したくらいで、オレ様が入学を諦めると思ったら大間違いなんだゾ!
グリムは震えながらそう言い切った。彼女らはお互いに疲弊しきっていた。
「オレ様は大魔法士になるべくして生を受けた天才なのに、黒い馬車はオレ様をちっとも迎えに来ないんだゾ……、闇の鏡も見る目がねーからオレ様のほうからきてやったってわけだ。」
Aは漠然と思った。すごいなさすが原作沿い。聞いてもないのにトントン話が進み出した。
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らぱ(プロフ) - オパールさん» 🥰🥰🥰🫂🫂🫂 (11月12日 21時) (レス) id: c719b83a52 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - らーぶっ‼💗 (11月10日 18時) (レス) @page15 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
らぱ(新)(プロフ) - ヒトさん» ええあありがとう✨✨✨ (2022年4月11日 21時) (レス) id: c719b83a52 (このIDを非表示/違反報告)
ヒト(プロフ) - 好きです(言い逃げ) (2022年4月10日 21時) (レス) @page7 id: ffef8138f8 (このIDを非表示/違反報告)
らぱ(新)(プロフ) - しろつめさん» ありがとうございます😭✨自己投影は何よりも褒め言葉なので嬉しいです…!元気になりました!クセの強い本作品ですが何卒! (2022年2月26日 8時) (レス) id: c719b83a52 (このIDを非表示/違反報告)
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