episode 118 ページ18
《Aside》
亮ちゃんが帰って数時間が経ってもなお
それでも涙が止まらんくて
なんとなく、藍沢先生ならわかってくれると思った私は
ICUへ向かった
A「あの、藍沢先生いますか？」
看護師「今オペ中で外しています」
A「そうですか…」
藍沢先生はおらんかった
そのときエレベーターに乗るえいちゃんの姿が見えた＿＿＿＿
雪村「あれ？あの患者さんって…」
看護師「藍沢先生のこと、捜してましたよ」
A「えいちゃん！！！！」
私が叫んで立ち止まった所は
あの事故現場やった
ここまでどうやって来たか
全く記憶もない
えいちゃんと思ってた人は
私の視界からもおらんくなってた
…あぁでもきっと
これでえいちゃんの場所に行ける
やったらいいやって
そう思った
そのあとすぐ息苦しくなって
意識が遠のいてるときに
亮ちゃんらしき声が聞こえた
目が醒めると
目の前には病院の天井が広がってた
亮「Aちゃん！？わかるか？」
私は頷いた
藍沢「気分はどうだ？」
A「…っ……
…！？」
亮「Aちゃん…？」
声がでえへんくなった
声をだそうとすると何かに詰まったような感じで
それもまた苦しくなった
藍沢「…失声症だろう」
なんでなんやろ
なんで私はこんなに周りに迷惑かけるんやろう
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作者名：蘭 | 作成日時：2017年9月12日 23時
