生きるレシピ (ページ3)

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ep 01...3 ページ3

《紫耀side》

俺の名前は平野紫耀。

親の都合で小4のときに大阪に引っ越して
高校生になってまた東京に戻ってきた。

蘭とは幼稚園から小4までの同級生で
東京で再会を果たした。

まさか初恋の相手と再会できると思ってなくて

俺が転校する前までの蘭は
活発で明るくて蘭の周りにはいつもたくさんの人がいて

でも今は

内気で口数も少なくて

まさかこんなにも変わってしまうなんて
思ってもみなかったんだ。

だけど一つ揺るぎないのは
蘭への特別な気持ち。

いつか蘭が前の活発で明るい蘭になるよう
俺、頑張る、ねん！！
(久しぶり関西弁使ったらぎこちねぇー)

そんな蘭と高校3年間を過ごしてきた。

錦戸先生が現れたときの蘭の動揺…
この3年間で見たことのない蘭だったなぁ。

そりゃあだって好きな相手だぜ？
そんなことくらい一瞬でわかる！！

…ただ、そんな蘭一筋の俺でも
わからないことが一つだけあった。

＿＿＿＿家族のことだ。

蘭の両親は蘭が5歳のときに離婚して
女手一つで育った。

俺の記憶では、すげぇ美人なお母さんと
蘭によく似た妹がいたはず…。

だけどこの3年間、
一度も家族の話を聞いたことがなかった。

話したくないのか、俺が聞くこともなかった。

けどさ、
ぶっちゃけ知りてぇじゃん！？

…あー。
でも聞けねぇ…。

つーか女ってなに考えてんだか
全くわかんねぇんだよ！

まぁ俺男だから深くは考えないけどねっ！

教室から出た(フリ)の俺は
なんだか蘭の態度が気になって
廊下の壁にもたれかかって盗み聞きしてしまった。

廉「あれ？紫耀帰らへんの？」

紫「おー廉！
…ちょっと、な。」

廉「…あー、白石さん？(笑)」

紫「まぁ、そんなとこ(笑)」

廉「ほんま一途やな(笑)
じゃっ！また明日なー！」

紫「おうっ！」

こいつは親友の永瀬廉。
関西育ちで俺と同じ日にこの高校に転入してきた。

盗み聞きなんて、悪趣味だなーとも思いつつ…

＿＿＿＿え！？

今のなに！？

頭ポンポン！？！？

俺でもしたことねぇのに
なに会って初日でサラッと蘭にしちゃってんの！？

んだ、あの男！？！？！？