ep 19...7 ページ49
《亮side》
蘭はそう言ってスタスタとエレベーターの方に向かった。
亮「待てや。」
俺は蘭の腕を掴んだ。
蘭「…………。」
亮「…お前、泣いてんか？」
忠「えっ！？」
蘭「…泣いてなんかないよっ……。」
亮「雅になんか言われたんか？
俺雅に言っ…」
蘭「違うの…！！」
病室に入ろうとした俺の腕を蘭に掴まれた。
蘭「雅ちゃんは何も悪くない…。
これは私の…っ、私の問題だから…。」
俺の力はすっと抜けた。
すると蘭は涙を拭って、
蘭「一刻も早く裕くんとちゃんと話してくる。
私はここから始めないといけない。」
忠「…何があったんかようわからんけど、蘭がそう言うなら一緒に大阪帰ろか。」
蘭「うんっ！！」
亮「………俺も一緒に大阪行く。」
忠「亮ちゃんも！？
え、でも雅ちゃんは…？」
亮「蘭も頑張ろうとしてるんや、俺も横山くんと話したいと思ってたし、俺も頑張らなあかん。
一緒に頑張ろ？」
蘭「うんっ…！！！」
亮「雅はこっちでとりあえず頑張ってもらう。
…俺がおらなあかんってことでもないし。」
蘭「………っ。」
忠「…蘭？」
蘭「…新幹線のチケット3人分今から取らなくっちゃね！」
忠「……うん。」
亮「ほな今から雅に言うてくるわ！」
俺は雅の病室に入った。
ガラッ
雅「あ！亮くん！
あれ？大倉くんたちは？」
亮「あーうん。もう大阪帰るって。」
雅「そうですか…。
じゃあ私はリハビリに行きますね(^^)」
亮「俺も今から大阪行くわ。」
雅「えっ…いつ、帰ってくるんですか？」
亮「来週には帰ってくる。」
雅「…私も……行きたいです。」
亮「え？」
雅「私は元々大阪出身ですし、東京に来てから1度も帰ってないですし、…このモヤモヤしてるもんも大阪に行ったらなんか思い出すんちゃうかなぁ…ってずっと、思ってたんで。
お母さんには許可を取ります！
……だめ、ですか？」
亮「……わかった。
夕方には出るからすぐ準備して。」
雅「はい！」
わかったとしか言えんかった。
病室を出て
亮「…雅も一緒に連れてってええか？」
蘭「えっ…一緒に！？」
忠「蘭…？なんかさっきからおかしいで？」
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作者名：蘭 | 作成日時：2018年3月30日 14時
