結末は、君にあげる。Ⅱ (ページ45)

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ep 19...3 ページ45

現在＿＿＿＿

忠「そんなことがあったんや…。」

亮「…俺は雅が前の生活に戻れるまで雅の側におるって決めた。
だからごめん、俺は大阪には帰られへん。」

蘭「………ねぇ。」

ずっと俯いてた蘭が話し始めた。

亮「…ん？」

蘭「亮ちゃんはさ、どうしてそうやって全部1人で抱え込むの？
……すばるくんのことだって、元々は私とたっちょんのことじゃん！？」

忠「蘭、落ち着け！」

蘭「たっちょんだって言いたいことたくさんあるはずでしょ！？
…なに2人ともかっこつけてんの？なにも言わないことがかっこいいとでも思ってんの？
亮ちゃんにとって私達って一体何なの！？」

亮「…………。」

なんも言い返されへんかった。

忠「……すばるくんのこと、こんっな大きな重い荷物を亮ちゃんは1人で背負ってくれてた。
こんなんさ…普通ありえへんと思うねん。
俺たちのこと考えてくれてずっと黙ってくれてたんやで？」

蘭「だとしてもそれは結果的に私達のためになってないよ！！！」

忠「蘭。お前は亮ちゃんのなにを見てきたん？
亮ちゃんは…こういう人やろ？自分の身削ってでも大事な人を守るのが俺たちの大好きな亮ちゃんやろ？
ほんまは、ありがとうって…言わなあかんやろ？」

蘭「…そう、だけどっ…っ…。」

亮「…大倉、ありがとうな。
でも俺はそんなええやつとちゃう。
俺はお前らの泣き顔を見たくなかった、今のこの楽しい日常を失うのが怖かった…結局、自分のことしか考えてへん。」

蘭「……っ。」

ギュッ

俯く俺に、蘭が急に抱きしめてきた。

亮「！？」

蘭「ばかっ…ばかばかばか。
……でも、ありがとう。」

亮「…んっ……っ。」

言葉足らずの蘭のこの言葉は、きっと精一杯の言葉なんやろう。

俺たち3人は泣きながら話し合った。