結末は、君にあげる。Ⅱ (ページ44)

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ep 19...2 ページ44

雅「亮……っ！！！」

亮「！？！？」

思い出したんか…！？

勢いよく後ろを振り返ると車椅子に乗った雅がおった。

雅「…っ…くん。」

＿＿＿＿＿そんなわけ、なかった。

雅「…ごめんなさい。
私、あなたがどこの誰なのか全くわからないんです。」

亮「うん…。」

雅「亮くんは私のなんですか…？」

俺はゆっくりと雅の前に近づいて
雅と目線を合わせるように雅の前でしゃがんだ。

亮「……ただの高校の同級生や。」

雅「…そう、なの？」

亮「元気になったらまた学校で会おな。
じゃあ、またな。」

俺は立ち上がって歩き出した。

"幼馴染"

"初恋の人"

口が裂けてもそんなことを言える状況じゃなかった。

雅「なんでかなぁ…。」

亮「え…？」

俺はまた雅の方に振り返った。

雅「めっちゃ大事なことを忘れてる気がするんです。」

亮「……そっか。
…でも思い出したくないから覚えてないんとちゃうか？
無理に思い出す必要ないと思うで。」

雅「明日からリハビリが始まるんです！
…付き添ってくれませんか？
亮くんに付き添ってほしいんです！」

亮「…俺に？」

雅「…だめ…ですか？」

正直迷った。

こんなことなったんは俺のせいで
俺は雅に求められるような人間じゃない。

亮「…ごめん。」

雅「そう…ですか。
でもまた会いにきてくれませんか？」

雅の素直な眼差しが俺の心を痛めた。

亮「…時間空いたらまた来るわな。」

俺は少し微笑んで、その場をあとにした。

俺はもう雅の前に姿を現すつもりはなかった。

やけど、雅のおじさんから連絡があって

雅父『雅が亮くんに会いたいってうるさいんや。
お見舞い、来たってくれへんか？』

亮「でも僕は…」

雅父『亮くんはなにも悪くない。
罪悪感よりも、これからの雅のことを考えたってくれ。一緒に雅を救ってほしいんや。』

そう言われ、俺は2週間ぶりに雅の前に顔を出した。

雅「亮くんっ！！！」

雅は補助を使いながら歩けるようになってた。

亮「頑張ってんやな。」

雅「全然会いにきてくれないんで、嫌われたかと思いました…。」

亮「…そんなんとちゃうよ。
ちょっと忙しかってん、ごめんな。」

俺は雅の頭の上にポンと手を置いた。

雅「…/////」

それから俺は頻繁に雅のおる病院に通うようになった。