結末は、君にあげる。Ⅱ (ページ5)

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《亮side》

蘭と別れて駅前に向かう道中で俺は考えた。

すばるさんのあの真実を知った以上、
あの手紙を持ってる以上は、

＿＿＿もうあいつらの近くにはおられへん。

一緒におったら、

言いたくなってしまう。

何のためなんか、誰のためなんか
そんな難しいことはわからへんけど

この真実は墓場まで持っていこう。

そう、思った。

駅前で琴原さんと合流してすぐ、
蘭と大倉もその場にはおって

…蘭に告られて

俺は必死に自分の感情を抑えた。

俺のこの"気持ち"は"真実"で

でもその"気持ち"は

＿＿＿＿"嘘"に変えなあかん。

そうすれば蘭もまだ後戻りできる。

横山くんにまだすがりつける。

俺が知ってる横山くんが最悪であっても

蘭の知ってる横山くんはそうじゃないから
蘭のみつけた幸せなんやから

もう俺の出番は、蘭の側におることじゃない。

ほんで大倉も＿＿＿＿

蘭のこと頼むで、大倉。

悲しませんなよ、大倉。

美「錦戸くん聞いてる！？」

亮「あ、すんません。なんでしたっけ？」

美「…今日はもう帰ろっか。
錦戸くんさっきから上の空やし…。」

亮「ほんますんません！でももう全然大丈夫っすよ！」

美「大丈夫ちゃうやん！
…わかるよ？自分の好きな人やもん、誰よりも見てるからわかる…！！」

亮「……ほんま…すんません…。」

美「…返事はすぐじゃなくていいから(^^)
また時間あるとき聞かしてや♪
じゃあね！」

亮「…また。」

進まなあかん。

うじうじしてられへん。

これでいいんですよね？

すばるさん。

これが、蘭と大倉の幸せで合ってますよね？

俺の心とは真逆のように

空は晴れ渡っていた。