ep 18...3 ページ39
《忠義side》
土砂降りの雨のせいで
あたりはなんかちょっと薄暗くて。
3月の雨はまだまだ気温は低くて。
この天候の中、蘭を見失って
座り込む横山くんを放って俺は蘭を捜した。
蘭…蘭……
どこにいてんねんっ…！！
こんなとき亮ちゃんがいれば…っ。
すると俺の右肩に、誰かが手を置いた。
＿＿＿亮ちゃん！？
横「俺も捜す。」
忠「…横山くん……。はい！あっちお願いします！」
振り返ると少し険しい顔をする横山くんやった。
＿＿＿＿＿それから
あたりが暗くなるまで雨は止むことはなく
蘭の姿も暗闇から見つけ出すことはできなかった。
自分が、あのタイミングで言ってしまったことを
猛烈に後悔した。
俺が…俺が蘭をこんな目に…っ。
蘭の家に来た。
忠「あ…おばさんすいません。
蘭、帰ってきてないですか？」
蘭母「蘭？帰ってきたで？昼すぎ、ずぶ濡れになって。」
え！？
帰ってきてたん！？
忠「えっ…で、今蘭は！？」
蘭母「東京に行くからお金貸してって言うて、すぐ出ていったわ。たつくんなんか知ってる？」
東京………。
＿＿＿＿亮ちゃんのとこや…！！
忠「ありがとうございました！
僕も追っかけます！！！」
なんでもっとはよ家に来やんかってん俺！！
時間的に蘭はもうとっくに東京についてるはず…。
あーもう！！！
めっちゃ自分にイライラするわ！！！
じぶんちに戻って急いで荷物をまとめてる最中やった。
ブーブーブーブー
俺の携帯が鳴った。
こんなクソ忙しいときに誰やねんっ！！
＿＿＿＿＿＿＿＿
亮ちゃん
＿＿＿＿＿＿＿＿
画面に写った文字に…俺は目を疑った。
亮…ちゃん…？
亮ちゃん！？
忠「もしもし亮ちゃん！？」
亮『…久しぶりやな！色々話さなあかんことあるねんけどそれはごめん…はぁっ…またゆっくり話す！
そんなことよりっ…蘭は今どこにおる！？』
電話の向こうの亮ちゃんは
走ってて、慌ててるような感じやった。
忠「えっ…蘭は今多分東京におるはず！！
俺らも色々あって蘭おらんなって…おばさんに聞いたら東京に行ったって…！！」
亮『やっぱり…。
さっき蘭らしき人見かけてん！
…っでも、俺もそんとき手離されへん状態やって…見失ってしもて…。』
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作者名：蘭 | 作成日時：2018年3月30日 14時
