結末は、君にあげる。Ⅱ (ページ31)

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すると雅はポロポロと涙を流し出した。

亮「な、なんでお前が泣くねんっ。」

雅「だって…こんなん…例え強い人でも、いくらなんでも重すぎるわ…っ。」

亮「…これを知ったあいつらの悲しむ顔は見たくなかった。
蘭は今、横山くんと幸せそうにしてる…ただでさえすばるさんが亡くなった傷も消えてないのに、この事実を伝えて蘭を支える自信もなかった…。」

雅「アホやね、亮は。」

亮「えっ…？」

雅「嘘ついて横山くんって人は蘭ちゃんに近づいて…それでほんまに蘭ちゃんは幸せやと思う…？
蘭ちゃんのことほんまに大事に思ってるんやったら、どんだけ辛い事実であっても蘭ちゃんには知る権利がある！
亮は…間違ってるで？」

＿＿＿＿＿俺…間違ってたん…？

ずっと蘭のためと思って黙ってきてたのは
蘭のためじゃなかったん…？

雅「…蘭ちゃんのこと大事やからこそゆえ、亮はずっと隠し続けてきてたんやと思う…。それはそれで蘭ちゃんや大倉くんのこともめっちゃ大事にしてる証拠やと思う…。
でも…それで亮が自分自身を苦しんでるのは違うよ…？」

亮「…………っ。」

雅「辛かったやろ…ほんまによく頑張ったね。」

雅のその言葉に、俺は声をだして泣いた。

雅はそんな俺を優しく抱きしめた。

雅「亮は変わってないね。
こうやって人のために生きれる亮が私の知ってる亮。
もう我慢せんでいい、自分のこと責めることもせんでいい…素直に生きてよ？」

亮「…俺…っ、自分のことばっかりで…っ。」

雅「ううん、それはちゃうよ。
蘭ちゃんと大倉くんのことほんまに大事なんやなってちゃんと私に伝わったから…。」

雅は優しく背中を撫でてくれた。

雅「行っておいで！！！」

亮「えっ…？」

雅「見送り、まだ間に合うよ！！」

亮「でも俺…っ」

雅「っあーもうっ！！行くで！！」

雅は俺の腕をとって2人で家を飛び出した。