結末は、君にあげる。Ⅱ (ページ28)

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ep 16...またページ28

《亮side》

雅「なぁ、どういうことなん？
連絡とってなかったって…。
しかも蘭ちゃんも大倉くんもあんな悲しそうに…。
亮のことほんまに大事にしてくれてる証拠やで？
やのに亮はなんでそんな冷淡なん？」

冷淡…。

確かにそうかもせえへん。

亮「よう考えてみーや。友達やで？前の高校の友達やで？
大人になればなるほど友達なんか疎遠になっていくのが普通や。お前かってそうやろ？」

俺はまた、かっこつけた。

雅「確かに亮の言うように疎遠になる友達も多いかもせえへん。
でもあの2人にとったら、亮は疎遠になるような存在じゃないんちゃうかな…。それくらい亮のこと大事にしてくれてたんちゃうかな…。」

亮「……やとしても、俺はそうじゃなかった、それだけのこと。」

雅「それ、本気で言うてんの…？」

亮「あぁ、本気や。」

雅「そ…っ。
なんか亮…変わったね。」

亮「…俺は今までもこれからもずっとこうや。」

雅「ううん、違うよ。
亮はもっと情に溢れてて、気にしいで、温かみがあって、自分のことを大事にしてくれる人は大事にするような人やった……。」

亮「………っ。」

俺は言葉に詰まった。

雅「帰ろ。」

亮「…おん。」

俺たちはカフェを出て、雅を家の前まで送った。

亮「じゃあ…また明日。」

雅「待って！！」

背中を向けて歩きだしてる俺を、雅は呼び止めた。

雅「なにをそんなに思いつめてるん…？
なにがそんな亮にしてしまってるん…？」

亮「………。」

雅「抱えるなとは言わへん…。誰しも悩みは抱えるもんやから…。
でも…1人でできることなんかたかがしれてる…！！
…たまには誰かの力借りてもいいんやからね……？」

ギュッ＿＿＿＿

亮「！？！？」

雅が後ろから抱きついてきた。

雅「亮のここに…おもーい何かがあるんやろな…。」

雅の力が段々強くなってるのがわかった。

雅「ずっと…、私の好きな亮ちゃんでおってね。」

亮「……えっ…？」

雅の腕の感触はスッとなくなって

振り返るともう雅は家の中に入ってしまってた。

亮「………っ。」

人に甘えるのは、自分に甘えることよりも

何倍も難しい。