ep 13...3 ページ17
《亮side》
忠「俺、聞いてもうてん。
さっき亮ちゃんのお母さんが電話してるん…。
嘘なんですよね？亮ちゃんを連れ戻すための嘘なんですよね…！？」
亮母「いやっ、ちょ、それは…っ。」
おかんが俺の目をちょこちょこ見てるのがわかった。
亮「…大倉。もう、ええから。」
忠「…は？」
亮「わかってた…おかんが嘘ついてることくらい、最初からわかってた…。」
亮母「…っ！！亮………っ。」
忠「は…？わかってた…？」
蘭「…わかってたのに…、わかってたのにどうして亮ちゃんは転校するの…！？」
亮「ええんや、これで。」
忠「なにがええねん！！なんもよくないわ！！！」
＿＿＿＿＿いい、きっかけやったと思う。
お前らとおったら…
俺は、すばるさんのこと言いたくなってまうんや。
大倉と蘭の笑顔を
俺は守りたい、それだけなんや…。
亮「…今日俺ここ最後やで？
笑って送りだしてくれよ(^^)」
蘭「…っ。わかんないよっ…私たちが納得いくように説明してよっ…。」
忠「ほんま…最後まで亮ちゃん意味わからんねんっ…。」
それでいい。
意味わからん亮ちゃんでいいんや。
亮「…ありがとう、ありがとうなっ…。
お前らのことは絶対忘れへんからっ…頼むから毎日笑って過ごしてくれ…っ。」
俺は流れてしまいそうな涙を必死に堪え、
溢れ出した涙を止められてない2人を両手で抱きしめた。
＿＿＿＿＿＿＿＿
蘭「冬休み、帰ってくるよね…？」
亮「冬休みって、もうじきやん(笑)」
忠「もうじきでもなんでもええねん！
会えるときには会うんや！」
亮「…また、連絡するから(^^)」
そう言って、俺は大阪を離れた。
亮母「ごめんね…嘘ついて…。」
亮「別にもう終わったことやからいい。」
新幹線から窓の向こうを見ながらそう答えた。
亮母「いい子ね、2人とも。」
亮「…おんっ……。」
俺は最後の最後まで2人に嘘をついた。
＿＿＿もう、お前らに会うことはない。
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作者名：蘭 | 作成日時：2018年3月30日 14時
