ep 12...2 ページ12
＿＿＿＿＿無言のまま、
俺の家の前に着いた。
亮「…じゃっ…。」
俺は大倉に背中を向けて家に入ろうとした。
忠「１個だけ…教えてくれへん？」
亮「…なに？」
忠「……亮ちゃんにとって俺ってなんなん…？」
亮「………っ。」
…言葉に詰まった。
亮「…ごめん、今日は疲れたから家入るわ。」
忠「ちょっと待っ…」
バタンッ
大倉の返事を聞かずに俺は家に入った。
こんなにも
友達を友達と思えたことはない。
今まで生きてきて
こんなにしつこかったやつもおらん。
俺にとって大倉は＿＿＿＿
亮「……当たり前に親友に決まってるやろ…っ。」
俺は玄関でしゃがみこんで
しばらくその場から動かれへんかった。
こんなことになるなら
俺は大倉と出会わんかったらよかった＿＿＿
そう、思ってしまうほどやった。
次の日、俺は学校を休んだ。
この高校にきて初めての欠席。
残り時間も少ないのに、なにしてんねん、俺…。
すると、夕方頃に
ドアノブの方から変な音がした。
ガチャガチャ
亮「…？」
俺は恐る恐る玄関の扉の穴を覗き込んだ。
亮「……！！！」
＿＿＿蘭っ……！！！
蘭「よし、これでオッケー！」
忠「ちゃんとあれも入れたんかー？」
大倉もおる…！！
蘭「あ！忘れてた！」
忠「それ入れな来た意味ないやろー！」
蘭「危ない危ない；；」
……なんや？
蘭「亮ちゃん…私たちはずっと、親友だからね！！」
忠「…行こか。」
蘭「うんっ！」
亮「……っ。」
あほ。
ほんま、大倉だけやなくて
蘭も同じくらいあほやっ…。
2人の声が遠くなるこの哀しさを
外に出れる勇気に変えられへんかった。
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作者名：蘭 | 作成日時：2018年3月30日 14時
