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(S) ページ12









ついに10回目はお店に顔を出した。






「すいませーん」
「…………ごめんなさい、もうお店、……うわ、」
「ごめんこんな時間に、」
「……さっき生放送出てませんでした?」
「行くねってメールしたよ」
「え、……うわ、ほんとだ、」







不規則な俺の生活だからこそ振り回しているのも分かってる。完全に閉店後の店内に押し入って声をかけたら奥から出てきてくれたAちゃんは目を丸くして「うわ」って言いやがった。でもその顔は喜んでるときの顔だってことも分かるよ俺には。生放送が終わってマッハで車出してここまで来て若干の汗が背中を流れるけどそんなのお構いなしに店内を物色した。女の子らしいデザインのアクセサリーと、俺の好きな匂いに包まれてAちゃんは未だに携帯を触ってる。







「今日の紫耀くんも大好評だよ」
「なにが?」
「ほらTwitter、見る?」
「見ない」
「そっか、ごめん」
「俺のこと好き?」
「……どうしたの?」
「俺ここにいるんですけど、」
「え、?」







困らせてるよな、はは、何やってんだか。相手はファンの子なのに。求める何かをぶつけても、俺にしか分からないんだ、俺の愛は。これまたキョトンと首を傾げて俺を見つめるその視線にワガママな一方的な感情が疼いた。







「本物よりTwitter?」
「……ごめん、だってこの紫耀くんかっこいいから、」
「俺こっち」
「……無理、死ぬ」







何かにつけて「死ぬ」というワードが飛び交うから、もっといじめたくなった。愛=死なのか、俺には分からないけど、死なれたら困る。初めて触れた頬は真っ白で溶けてしまいそうなくらい柔らかくて、愛おしくて堪らなかった。







「死なれたら困る」
「……離して、」
「ブスだなあ」
「……それもそれでやばい」
「なんで今ので照れんの」







照れるタイミングも見失ったわ。未知の世界すぎて、次はなんて言われるんだろう、どんな表情を見せてくれるんだろう、気になっては益々、君に引き込まれていく。魅力でしかない君をもっと知りたいと思うよ。





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作者名:詠夢 | 作成日時:2021年9月15日 19時

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