君は俺の運命【灰谷蘭】 (ページ9)

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「お前、灰谷兄弟が裏で何やってるか知ってんの？」

思いがけない問いかけに、ユリは言葉が詰まる。

「どうしてそんなこと聞くの？」

「お前は昔からお人よしだよな、
　俺、そういうとこすごく尊敬してる。
　でも、あいつらはもうただの不良じゃない。
　犯罪者と同じだよ。
　そんな奴らとお前は似合わないだろ？」

気まずさからか、ユリは目を合わせずに答える。

「良くないことをしてるのは知ってる…
　でもね、」
「でも、じゃない。
　あいつらにも事情があるのかもしれないし、
　ユリには優しいのかもしれない。

　でも…お前のお父さんが知って許してくれると思うか？」

そこでユリは立ち上がり、
静かにサトシの目を見つめて言った。

「心配してくれてありがとう。
　でもね、私にとっては大切な人なの」

そのまま立ち去ろうとするユリに、サトシは心の中で叫んだ。

「なんで、あいつらなの…」

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その翌日は、金曜日。

サトシに言われた言葉を思い出し、
なんとなく兄弟に会うのが気まずいと思うユリ。

回り道をして時間をつぶそうとしたユリは、
思いがけない場面に遭遇した。