梵天に居候します。 (ページ3)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:421 hit

横浜ページ3

「うわぁ〜中華街だー」

車で私達が着いたのは横浜.中華街。何年も昔にイザナ君と来たっきりだ。

「Aは小籠包とか胡椒餅食う？」

「食べる(即答)」

「予約してる店の時間までまだ時間あるからなんか食うか？竜胆もなんか食えばー？」

「俺は別にいいけどA絶対すぐ腹一杯になるやつだろ」

「Aが食えない分は俺が食うから安心しろ〜？」

そう言って多分反社の力を使い沢山人が並んでいたお店の胡椒餅を何故か貸切にした蘭ちゃん達。反社パワーって凄い。

「はい、これAの胡椒餅」

「熱いから気をつけろよー？蘭ちゃんがふーしてやろーか」

「私そんな子供じゃないもん」

竜胆に手渡された胡椒餅に口を付ける。この胡椒餅はおそらく出来たてなんだろう、もくもくと湯気が浮かんでいる。

「熱っ！」

熱々の肉汁が舌に触れてヒリヒリとする。

「だから言ったじゃ〜ん」

「貸せ。蘭ちゃんがふーする」

わしっと私の胡椒餅は取られてしまった。

「火傷か？この水飲め」

竜胆が差し出した冷たい水を一気に飲み干す。冷たい水がさっき火傷したところ少し沁みて痛い。

「ふー」

さっきから私の胡椒餅を冷ましている蘭ちゃん。冷ましてくれていると思ったら、一口胡椒餅に齧りついた。

「あ！蘭ちゃんが私の食べた！」

「一口くらいいーだろ♡」

「はい♡冷めたから食え」

「……はーい」

少し冷めた胡椒餅を口に入れる。じゅわっと口の中にお肉の肉汁が広がる。すごい久しぶりに食べたけど、やっぱり美味しい。

「(俺が食ったやつでも平気で食べちゃうんだ♡)」

「うま」

「口に詰め込みすぎてA、ハムスターみたいだな」

「美味しい物は沢山口に入れたくなるでしょーが」

蘭ちゃんがこっちを見て微笑む

「確かに。美味しそうな物はついつい食べたくなっちまうよなぁー♡」

蘭ちゃんがそう言った瞬間蘭ちゃんが私を引き寄せてキスをしてきた。