梵天に居候します。 (ページ1)

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目の前の天使ページ1

蘭side
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俺達の乗ったエレベーターがAの住んでいる階に着く。
竜胆も顔には出さないが俺と同じ気持ちだろう。

長い廊下を歩いて、Aが居る部屋のドア前に立つ。嬉しさで震える指でインターホンを押す。

「…蘭ちゃん達今行くね〜！」

少し焦り気味のAの声がした。

「俺達早く来ちゃった系か？」

「LINEで連絡してなかったから焦ってんだろ」

「……かわい〜」

焦ってるAの姿を想像してしまいつい笑みが溢れる。

「……俺やっぱ兄貴のツボがよく分かんねぇわ」

ガチャリ

扉が開いた

「ごめんね！バタバタしちゃった〜！」

と玄関から出て来たAの姿はとても可愛いらしかった。

小柄なAによく似合う長袖ワンピースと少しヒールが高いパンプス。いつもより少し背が高くなりAの顔が近い
ドキドキしながら名前の顔を見る。Aの前だとやっぱ俺らしくなくなるわ。

「今日は竜胆達スーツじゃないんだね」

「カジュアルな服もやっぱ似合うんだね〜」

笑顔でこちらを見るA。胸の鼓動が早くなる。やっぱり俺にとってAは天使だ。さっきの仕事の疲れが吹っ飛んだ。

「車地下にあるから着いてきて」

「分かった〜」

俺達はまたエレベーターに乗り込んだ