ボイスチェンジャー【lntn】

ボイス9 ページ9

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仕事がやっと終わり、若尾さんとのビデオ通話を切ると、ごろりとカーペットの上に寝転んだ。
人に仕事を教えるなんて慣れないことをしばらくしていたせいか、少し疲れが溜まっていた。今日は適当にカップラーメンでもいいかなんて考える。

でも、仕事を教えていたからこそいいこともあった。若尾さんと知り合うことができたこと。意地悪もされるけど、意外と気が合い、優しくもしてくれて、少しずつだけど打ち解けてきた。

彼の笑顔可愛いよなぁ、癒やしだなぁなんてプカプカと思案の雲を浮かべる。多分彼が性格キツめの人だったら、こんなにリラックスして仕事できていないだろうななんて思う。


ブブ、と携帯が鳴る。

蘭今日もありがとう。よかったら、今度一緒に飲み行こ

そんなメッセージを見て、なんだか胸がドキドキする。免疫がないせいか、はたまた彼のことが好きなのか。ちょっとオンラインで話したくらいで何を好きになっているんだ。ちょろすぎ、とそう笑う彼の姿が目に浮かんだ。

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