ボイス38 ページ38
「あっ…おおお会計、すみません…払うから…いくらだっけ…」
「いや、別にいいよ。そんなの」
若尾さんは、駅の近くにあったベンチに腰かけた。意識してしまって、間隔をあけつつ、私も横に座る。
「……もっかい、言うけどさ。俺…藤田さんのこと、好きだよ」
「……う、うん…」
また、告白されてしまった。聞き間違いじゃなかった。まさか両思いだなんて。
「藤田さんは、どうなの」
「……えっ…」
「俺のこと、どう思ってんの」
いつの間にか空けていた間隔は縮まっていて、彼の顔が至近距離にきてしまう。
「…私も…若尾さんが何でも話してくれるような…若尾さんにとっての特別な存在、に…なりたいです！わ…若尾さんのことが、好きです…！」
彼は目を丸くし、私のことを見つめた。
顔を見られるのが恥ずかしくて、手でガードするように隠す。
「え、ちょ、顔見せてよ」
「やだ！見ないで…！真っ赤なの、どうせ！」
「そんなん余計見たいから！見せて！」
腕をどかそうとする彼とぐぐぐ、と攻防戦を繰り広げる。最終的に私が勝って、非力だと鼻でわらった。
「くそ…彼女に負けた…」
「かっ…かの…」
唐突な若尾さんの爆弾発言にまた体中が熱くなる。
「あれ？合ってるよね？俺と、藤田さ……ンン！Aさん、は…恋人同士に…なるんだよね？」
「！？！？はっ…は、はい…」
「よかった」
安心したように笑う彼が、やっぱり好きで。頬が緩んでしまいそうになる。
「何でも話してくれるような、特別な存在、ねぇ」
ニヤニヤとしながら肘で小突かれ、私も「俺を藤田さんの特別にして〜っ、だって…」とやり返した。
「…ふふ」
「えへへ」
なんだかおかしくて、二人して笑ってしまう。心がくすぐったくて…彼が愛おしくて、たまらない。
「これから、その…よろしくね」
「こちらこそ。え〜……さて！そろそろ帰りますか！送ってくよ、ふじ…A、さん」
「…ふふ、慣れないね…ら、蘭くん」
夜の街を歩く私たちの手は、愛情を伝え合うように熱く、ぎゅっと握られているのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あけましておめでとうございます。
アンド🎃お誕生日おめでとうございました。
もう少し続きます。
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メタ子(プロフ) - トゲピーさん» 返信遅くてすみません！！ありがとうございますーー！！！！！！ (2022年5月3日 23時) (
レス) id: 304efcf4b3 (このIDを非表示/違反報告)
トゲピー - はーー！すきーーー！天才かよーー！！！ (2022年4月3日 22時) (レス) @page45 id: 82454dfd4a (このIDを非表示/違反報告)
メタ子(プロフ) - 咲世さん» コメントありがとうございます！次回作頑張りたいと思います…🤗💕 (2022年2月23日 17時) (レス) id: 304efcf4b3 (このIDを非表示/違反報告)
咲世(プロフ) - 完結お疲れさまでした！この作品の蘭たんとても好きです！次回作も気長に待ってます！ (2022年2月23日 14時) (レス) @page42 id: d952fb547f (このIDを非表示/違反報告)
メタ子(プロフ) - しいなさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてうれしいです…！気長に待っていただけるとうれしいです〜🤗 (2022年2月23日 11時) (レス) id: 304efcf4b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メタ子 | 作成日時：2021年6月11日 1時
