ボイス13 ページ13
服を買いに行ったあと、私は速攻でお風呂に入り、普段は飲まないような度数の高い酒をあおり、勢いで就寝した。もはや執念だった。
✢
「うわ〜〜〜こわいこわい、むり！！！」
そんな叫び声が聞こえて、ハッとする。朝起きてからずっと大好きな蘭たんの動画を見ていたはずなのに、気がつけば若尾さんのことばかり頭に浮かんでいて、も〜、と呻く。運命の人かもよ、なんて頭の中の悪魔がささやく。
あぁ、7時にならないかな。こんな感情は恋じゃないって、早く決めつけたいのに。
✢
白色のフリル付きチュニックに、暗めのスカート。深緑の靴下にパンプス。どうみても気合いが入っている。恥ずかしいが、時間になってしまうから家の鍵を閉め、歩いて駅前に向かう。
駅前でぼけっとしながらショーウインドウのカバンを見る。小さくて可愛いリボンがついていて、いいなぁなんて思うが、ブランドもので明らかに高かった。手の届かないものって、なんでこんなに魅力的なのだろう。
Aショーウインドウの前にいるよ
そんなメッセージを送る。すぐに既読がつき、そしてちょいちょい、と肩をつつかれてくすぐったさに振り向く。眼前には若尾さんがいて、やっほと声をかけられる。彼の顔を見るだけでぎゅん、と胸を撃ち抜かれた感覚になる。あ、だめだ、これ、完全に好きになってる。頭が回らない。
「え、と、リアルでははじめまして」
しどろもどろになりながら言うと、固くなりすぎ、と軽いデコピンをかまされる。オンラインと変わらないその様子は私の心を一瞬にして攫い、離さなかった。
……それはそうと、彼はボイスチェンジャーを持っていなかった。少し鼻声で、低めで、コンプレックスのありそうな声には決して聞こえないのに、なぜオンラインだとボイスチェンジャーを使っているんだろう。
「生身の俺の声、どう？」
「へ、あ、いいと思う！！！」
急に投げかけられた問いに、間抜けな上に大声で反射的に答える。
「声デカ」
ンフフと笑って、早く居酒屋行こ、と手を引っ張られる。今の笑い方、誰かに似ていたような。
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メタ子(プロフ) - トゲピーさん» 返信遅くてすみません！！ありがとうございますーー！！！！！！ (2022年5月3日 23時) (
レス) id: 304efcf4b3 (このIDを非表示/違反報告)
トゲピー - はーー！すきーーー！天才かよーー！！！ (2022年4月3日 22時) (レス) @page45 id: 82454dfd4a (このIDを非表示/違反報告)
メタ子(プロフ) - 咲世さん» コメントありがとうございます！次回作頑張りたいと思います…🤗💕 (2022年2月23日 17時) (レス) id: 304efcf4b3 (このIDを非表示/違反報告)
咲世(プロフ) - 完結お疲れさまでした！この作品の蘭たんとても好きです！次回作も気長に待ってます！ (2022年2月23日 14時) (レス) @page42 id: d952fb547f (このIDを非表示/違反報告)
メタ子(プロフ) - しいなさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてうれしいです…！気長に待っていただけるとうれしいです〜🤗 (2022年2月23日 11時) (レス) id: 304efcf4b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メタ子 | 作成日時：2021年6月11日 1時
