炎に愛された少女 (ページ3)

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Episode２ページ3

温かい、なんだか、ベットにいる感じがする…
私、死んだのかな…

なんか、声がする…男の人？
家の人じゃないってことは、天使？男の人の天使もきっといるよね…。

すこし怖いけど目を開けてみよう。
とてもきれいな世界があるかもしれない。

そう思って、目を開けてみると見えたのはただの天井だった。

A「知らない場所だ…」
つい、つぶやいてしまった。

？「あ、気づいた？大丈夫？君、2日も眠っていたんだけど。」
柔らかい笑顔の男の人が私に呼び掛ける。

眠っていたということは、私死んではいないのか。
そう、少しだけ残念だと思った。と同時にじゃあ、ここは尚更どこなのだろう。と怖くなった。

A「あの、私…」
そう言って、起き上がろうとしたが、
A「あれ…動けない…」
全身に力が入らない。起き上がれなかった。

？「大丈夫？そのまま寝ていた方がいいよ。大分弱っているみたいだ。」
男の人がそう言ってくれたので、そのままの体制で視界を見渡した。
私に声をかけてくれた人の他に、もう一人茶髪の男の人がいた。

A「あの…ここは…私、どうしてここに…？」
私は、ある人を探して街を歩いていたはずだ。
足がふらふらになっていたところまでは覚えている。でもその後がどうしても思い出せない。

？「ここは、BAR HOMRAや。お嬢さん、フラフラでぶつかって、そのまま倒れたんやで。家とか分からんし、ここに連れてきたんや。」
茶髪の男の人がそう言って、お嬢さん、名前は？と聞いてきた。
A「えっと、A…です。」

私は名字を伏せて名前だけ答えた。
名字を言ってしまうと、事件と関係があるのかと聞かれるからだ。
男の人たちは名字を言わなかったことには何も言わなかった。

十束「Aちゃんか。僕は十束多々良。こっちの人は、草薙出雲さんだよ。」
十束さんが自己紹介をしてくれた。
見た目は少し怖いかもと思ったが、そうでもないのかもしれない。

出雲「Aちゃん、なんか食べられるか？というか、倒れる前、食べてた？」
なんか作ろうか？と聞いてくれた。そういえば、食べていない。

A「あの、4日ほど食べていないかも…しれないです。あ、寝ている間も数えたら…6日？」
答えておいて私はそんなに食べていなかったのかと驚いた。
草薙「6日！？じゃあ、重湯とかにせんといかんなぁ。すぐ作ってきたるわ。」
そういって、草薙さんは部屋を出て行った。
十束「できるまでまた寝ていたらいいよ」
そう言ってくれたから、また眠ることにした。