８．ー藍sideー《OQT女子最終戦》 ページ9
藍｢うわー……なんか緊張しますね｣
石川｢泣いても笑っても、これで決まるからな｣
西田｢難しい試合になるだろうけど、頑張ってほしいっすね｣
あっという間に最終戦のブラジル戦。
俺らは今、メンバーそろってテレビの前で女子の試合を見守ってる。
今日はどうしても勝ってほしい。
パリオリンピックの切符がかかってるってのもあるけど、何と言っても……
《今日２０歳の誕生日を迎えた桜井A。試合前のインタビューでは｢拾って拾って拾いまくって、勝利に貢献したいです｣と力強く語ってくれました》
石川｢そっか。今日Aちゃん誕生日か｣
西田｢誕生日にこんな大一番とか、なんの運命だよ……｣
藍｢Aがんばれー。超がんばれ！｣
祈るような気持ちで固唾をのんで試合を見守る。
試合はセットの取り合いでセットカウント２−２。
まさかのファイナルセットまでもつれ込んだ。
石川｢うわー……これは分からんね｣
西田｢厳しいのには変わりないけど……やるしかないっすよ｣
藍｢……｣
もう会話をする余裕もないくらいドキドキして、ただただ祈るように試合を見守った。
相手チームのリードでコートチェンジを迎えて、再び試合が始まる。
石川｢よっしゃ！真佑いいぞ！｣
西田｢サーブも頼む〜！｣
真佑さんが点を取って、サーブに下がった。
結構いいサーブだったけど、これはしっかり相手セッターに返る。
そしてアタッカーが打ったボールは。
藍｢A！！｣
Aがディグの体勢に入ったけど、ボールは大きく弾かれて客席へ入ってしまった。
ていうか……
藍｢いまA吹っ飛んだけど大丈夫……？｣
石川｢ボール受けたの顔じゃなかった？顎とかにヒットしてたらちょっとヤバいかも｣
西田｢脳震盪とかですよね？｣
藍｢えっ、脳震盪？！｣
一気に不安になって画面に視線を戻すと、Aはゆっくり立ち上がって右頬を手で押さえてた。
かと思ったら。
藍｢コートに戻ってったし……｣
え、平気なの？なんともない？
ちょっとほっぺた赤くなってるけど大丈夫？
Aは何事もなかったかのように試合に戻ってった。
目の辺り気にしてるっぽいけど、ほんとに大丈夫なの？
案の定、Aのほっぺたは擦りむいてジワジワと出血し始めてて、なんなら唇も切れてるし。
タイムアウトに入ると同時に、Aの傷の処置が始まった。
石川｢Aちゃんの気迫も凄いけど、見守る藍の顔もなかなか怖いぞ(笑)｣
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めー(プロフ) - たかみさん» 女子悔しかったですねー(>_<)少しの間、何も考えられませんでした·····。楽しみにしてくださってありがとうございます！藍くんとの絡み、もう少し増やしたいと思ってます(*^^*) (10月11日 12時) (
レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
たかみ(プロフ) - 女子悔しかったなとか色々思い出しちゃいました。。これからの藍くんとの絡み期待してます。更新楽しみにしてます！ (10月11日 8時) (レス) @page13 id: 1bef4440db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めー | 作成日時：2023年10月10日 0時
