QKの秘書ちゃん。

｢俺の秘書(ドヤ顔)｣ ページ10

私がQuizKnockに入社して暫く経ったとある日…。

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izw｢はい、QuizKnock編集長の伊沢です！｣

fkr｢ふくらでーす｣

ymmt｢山本です！｣

kwmr｢画面外の河村〜｣

隣の部屋からは、動画を撮影する声が漏れ聞こえてくる。

やっと慣れてきた事務作業に黙々と取り組んでいると、LINEが届いた。

『河村さん？』

送り主は今まさに動画を撮っているはず。

河村･拓哉テーブルの上にある資料を持ってきてもらえる?

河村･拓哉入るタイミングはまた知らせるから。

櫻井A了解です。

それから5分ほど経ったところで、再びメッセージが届いたため、撮影部屋に向かう。

『…ドアノックしていいんかな、？』

ノックの音が入るのは良くない気がする。ゆっくり音をたてずにドアを開けると、すぐそばに座っていた河村さんと目が合った。

kwmr｢お、届いた｣

ymmt｢びっくりしたー！｣

kwmr｢名前呼ぶなよ〜個人情報だぞ〜｣

izw｢え、だめなの？｣

fkr｢ちょっと社長でしょ！(笑)｣

河村さんの横でおもいきり頷く。

ymmt｢そしたらなんて呼んだらいいの？｣

izw｢俺の秘書(ドヤ顔)｣

kwmr｢秘書〜？｣

fkr｢ちょっと違くない？｣

izw｢いや！俺が雇ってるんだから俺の秘書！｣

ymmt｢まあなんでもいいけど｣

kwmr｢てことで、ありがとう秘書ちゃん｣

fkr｢ちゃん付けなんだ！(笑)｣

ymmt｢ふはは(笑)｣

そんなやり取りを背に撮影部屋をあとにした。

それから数ヶ月後、この時に撮影した動画には｢秘書ちゃん登場シーン｣がまるごと入っており、

−秘書ちゃんって誰？！ライターさんとは別？

−秘書雇ってるって社長みたい←

−あの感じ絶対女だよね？？羨ま。

−河村さんがすぐに名前を呼ばないように言ったあたり、要らぬ波風立てさせないようにしてるの伝わるから余計な詮索はやめよーよ。

等々、コメント欄が現在進行形で荒れに荒れまくっている。

『これ、大丈夫じゃないよね、え、なんでカットしなかったんですか？！』

fkr｢俺はカットした方がいいって言ったんだけど、なんせ社長がね｣

『社長！』

izw｢別に変なこと何もしてねえし、Aの名前も姿も声も出てないんだから｣

『それはそうですけど、』

izw｢大丈夫。何かある前に何とかするから。俺、社長だぜ？｣

『…本当に大丈夫かな』

izw｢そこは信用して下さいよ！』

ファンに私の存在を知らしたこの動画は、再生回数をどんどん伸ばしていくのだった。

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