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38 ジコ ページ38

『えっ?』

なんだこの手。
繋がれた手と顔を驚いて見る。

「私のオッパに会わせたいんです。ちょっとだけいいですか?」

いつでも振り払える手なのに。
その笑顔に妙に親近感を覚えて、あぁ。なんて言ってしまった。

そのまま繋がれた手。
なんだか嬉しそうな横顔だから離せずにいる。

「私、カン・Aです。ジコさん、オッパにすごく似てるんです」

『俺に?』

「よく言われるってオッパが言ってました」

「オッパが会いたいって最近ずっと言ってたので、ジコさんに会えた時はすっごく嬉しかったです」

なんで。その女、Aにこれから男に会いに連れて行かされるのに、ドキドキするんだ。
一階に着くと同時に離される手。
なんとなく名残惜しい。
そう思ってたら腕を掴まれて。

「もうそこで待ってます!着いたって言ってたから」

彼氏に会うのに他の男と腕なんか組んでいいのか?
アイドルだから、って割り切られているのか。
喉が苦しい気がする。

バタン

かなりの高級車の運転席から、すらっとしたスタイルのいい男が降りてくる。
殴られたくないんだけど。

「オッパ!びっくりした?!」

そう言いながら歩み寄る。
その男はサングラスをしてる。
あぁ。そう言われてみたらなんとなく俺みたいな顔なのか?ブスだったら最悪だ。

『あ?!ヒョン?!』

男も驚いてる。
サングラスを外した男の顔に俺の方が驚く。

『はぁ?!スンユン?!』
『こんなとこでなにしてるんだよ〜!』

そう言って思わずハグ。
スンユンに会うのは久しぶりだ。

『Aのオッパって』
『俺だよ〜!オッパってほんとの兄貴だけど』

ポカンとする俺。
隣同士並ぶ長身兄妹。
そう言われてみたら、この2人似てる。

「ジコさんに会いたがってたでしょ?びっくりした?」
『あぁ。びっくりした』

スンユンがAの前髪を直してやってる。
嬉しそうに抱きついてる。

オッパって事は、血が繋がってて、兄妹だから。
頭の中で整理。
じゃあ、

Aの手を取ってグイッと引き寄せる。
目を丸くする2人。


『スンユンがオッパなら』

『俺このまま好きになってもいいんだよね』


そう言って腰に手を回す。

「ジコさん?!」

顔を真っ赤にするA。

『俺の弟になってもいいならな』

『ヒョン!』


そう言ってスンユンと笑う。

「オッパと一緒でジコさんかっこよすぎる」

顔を手で覆うA。



スンユンと一緒?
突っ込みたくなったけどやめとく。
今に俺だけに夢中にさせるから。

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らん(プロフ) - すーんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです。中々思うように出来ませんがまた見てください。ありがとうございます (2016年8月20日 1時) (レス) id: be474ec87e (このIDを非表示/違反報告)
すーん(プロフ) - ハマりました!更新まってます! (2016年8月20日 0時) (レス) id: dc57f5d664 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らん | 作成日時:2016年8月17日 0時

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