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30 ビボム ページ30

街路樹がキレイに色づいている季節。
カフェのテラス席で向かい合う俺たち。
心地よい木漏れ日が2人を包んでいる。
グラスの氷がカランと音を立てる。
テーブルの上の本のページが風でパラパラと捲れる。
気持ちのいい風。
行き交う人々。
なんていい雰囲気。

ただちょっと何かがおかしい。
それは俺たちのテーブルで起こっている。

俺の彼女Aはちょっと変わってる。
分かりやすくいえばオタクなんだ。
それも俺たちの。
いや、俺のって言う方が正しいのか。


iPadで何度も再生される歌番組。
俺たちがカムバックしたときのだから俺だって何回も見てるけど。
Aは熱心に説明をつけてくれる。

「ほら!ここ!この表情がすっごくいい!」
「角度が決まってるー!」
「ダンスがセクシー!」
「目線が最高ー!」
「このジェヒョオッパとすれ違う瞬間なんとも言えない!」
「あー、ジコオッパ邪魔だな」
「きゃー!ミニョクオッパ!!」
「イ・ミニョク!イ・ミニョク!」

高ぶってきたところでストップさせる(笑)

『A!声が大っきい』
「あ、オッパごめんなさい」

俺が好きなのにそれはテイルじゃん?!って言う丸メガネを直しながらしゅんとして謝る。
その表情がなんとも言えず可愛くて頭をポンポンとする。

「オッパ〜!」
途端に嬉しそうになる。
Aのこのコロコロ変わる表情が俺を夢中にさせる。

「まだ見ててもいい?」
『いいよ(笑)』

次は何を再生されるのか。

「品行ゼロ!!!!」
『好きだね。バスターズ』
ストローで飲みながら話す。

「うん!ほんとに好き!オッパのセクシーさがひたすら溢れるの!セクシー!セクシーすぎる!」
「これはゆぐおっぱもねー、いいねー」
「セクシー!フゥー!」
「ピオ。うん。ピオだね」

ぶふっ
思わず吹き出しそうになる。
なぜか、ジコとピオには冷たい。
なんで?って聞くと
"私のこと頭おかしいって思ってるの、あの2人"
確かにね。
そう言ってるね。俺の前でも。
ククク
笑いが止まらない。


『誰が一番かっこいいの?』

俺がそう聞くと、しんじられない!
そんな顔をするんだ。

「オッパ以外に誰がかっこいいの!?」

『じゃあ誰が好きなの?』

そう聞いても勿論、しんじられない!って顔で。

「オッパが大好き!」

そう言って抱きついてくる。


『俺だって負けないくらいAの事好きだよ』



そう言うといつも溶けちゃうんじゃないかって顔をして、幸せそうに笑うんだ。

31 パッキョン→←29 ジコ



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らん(プロフ) - すーんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです。中々思うように出来ませんがまた見てください。ありがとうございます (2016年8月20日 1時) (レス) id: be474ec87e (このIDを非表示/違反報告)
すーん(プロフ) - ハマりました!更新まってます! (2016年8月20日 0時) (レス) id: dc57f5d664 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らん | 作成日時:2016年8月17日 0時

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