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3 ジコ ページ3

「あー、やっっと終わった」

薄暗いオフィス。パソコンのスイッチを落とし伸びをする。溜まりに溜まった残業をやっと片付け終わったのは、もう大分遅い時間。
明日は休日だから今日頑張っちゃったわけ。
ロッカーで着替えをすませ、スマホをチェック。

「あ、ジホからだ」

"家にいる"

それだけのメールだけど顔がにやける。
ジホに会うのは一か月ぶりで。家までの足取りもいつもの倍は軽くなった。

blockbのジコ。カリスマ。ラッパー。
それが私の彼氏。
もちろん家族は知らないし、友達だって知らない。会いたい時にすぐ会えるわけじゃない。遊びに行けるわけじゃない。ましてや芸能界には可愛い、美人な人たちが盛りだくさんいる。どうして私なの?と思うこともある。不安になることがない、といえばそれは嘘になる。
だけどこうして、時間が出来たら会いに来てくれる。好きだって抱きしめてくれる。それが一か月に一回だけでも、ジホのそばにいられるならそれだけで幸せじゃない?

『俺がAと居たいのに、理由って必要?』

ジホはいつもそう言ってくれる。
だから私は彼のことを信頼している。
もちろんケンカだってするけど、それも大切な事。


きっと仕事で疲れてるだろうし、と思って深夜まであいているスーパーでパパッと買い物をすませる。
明日は仕事何時からなのかな?朝食は一緒に食べれるのかな?
そう考えながら足早に歩いているとあっという間にマンションに到着。

"今マンションの下だよ"

メールをしたけど返事がない。
疲れて寝ちゃってるのかな?
早く会いたいな。
そう思いながらエレベーターに乗り込む。

「ただいまー。ジホ遅くなってごめんね」

リビングの電気は消えて、間接照明とテレビがついているみたい。オレンジの照明が部屋に広がっている。

「ジホー?」

リビングに入ると白いソファーの上でジホが眠っている。お風呂に入ってそのままなのか、キレイに染められている金髪がまだ少し濡れている。
白いTシャツにカモフラのグリーンの短パン。
整った顔立ち。高い鼻。
久しぶりにみるその無防備な姿。

「ふふ」

嬉しくて、そばにしゃがみ込んでほっぺをツン。
それでも身動き一つしないからもう一回。
だめだ、顔のニヤけがとまらない。手を伸ばせば有り余る距離にジホがいる事が嬉しくてたまらない。

「ジホ、だいすき」

耳元で囁く。やっぱり寝息をたてたまま。
お風呂に入ろうかな、そう思って立ち上がる。


『俺も』


愛しいジホの声がした。

4 パッキョン→←2 ジェヒョ



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らん(プロフ) - すーんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです。中々思うように出来ませんがまた見てください。ありがとうございます (2016年8月20日 1時) (レス) id: be474ec87e (このIDを非表示/違反報告)
すーん(プロフ) - ハマりました!更新まってます! (2016年8月20日 0時) (レス) id: dc57f5d664 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らん | 作成日時:2016年8月17日 0時

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