私／俺のこと、覚えていますか？【イナダン】

＃１４ 襲撃方法 ページ16

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　霧野 side



「おもしろいのがきたな」



少年は、飛行物体を見ながら、言った。



言い方的に、少年の味方ではなさそうだ。



そして、少年は、サッカーボールを足もとに残して、消えてしまった！



「ああっ、消えた！？」



これには俺も驚いた。



大量のＬＢＸに囲まれて、動くことができない状況。



上空の飛行物体を見上げ、不安が募るばかりだった。






　花咲 side



スタジアムの状況が、ブリーフィングルームのメインモニターに映し出された。



あたしは思った。



＿＿＿＿＿＿＿＿なんで、直接的な暴力まで、行われているの？



中央公園では、ＬＢＸで戦ってくることはしたけど、人に直接暴力を働きかけることは、なかった。



バンたちも同じ思いらしい。



怒りがこみ上げてくる。



こんな大破壊が行われるなんて、おかしい。



なんで、襲撃方法が違うんだろう。



あたしたちはＬＢＸで戦っていたけど、彼らはそんなこと、していないから？



そんなのおかしい。



「全員、聞いてくれ。下のサッカースタジアムでは、避難できずに取り残された人たちがいる」



その時、通信ウィンドウが開いて、拓也さんの声がした。



モニターを見てみると、やはり。取り残されているのは選手たちみたい。



「彼らの避難を助けるとともに、敵ＬＢＸを一掃せよ。みんな、気をつけてくれ」



「了解。拓也さん、上空の飛行物体に対してはどう行動しますか」



あたしが思っていたことと同じだ。



それは声に出さずに、見守る。



「バン、実はあの飛行物体には接近しようにもどうにも近づけないデヨ」



「近づけない？」



博士によると、どんなに速度をあげても、バリアのようなものがはられていて、そこを突破できないらしい。



なんで、はってあるのかな……。



「今は、スタジアムの人々の救助を優先するんだ」



つまり、博士が言いたいのはこういうこと。



「みんな、行くぞ！」



「「「おう！！」」



気合い、十分。



あの人たちを、助けるんだ！！

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