私／俺のこと、覚えていますか？【イナダン】

＃１３ 混乱 ページ15

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　 花咲 side



大変だよ！



ＬＢＸ、あの人たちみたことなさそう！



初めて見たときの反応だもん。



まぁ、お兄ちゃんは別として……。



それ以前に、お兄ちゃん、ＬＢＸのこと覚えてるのかな？



まぁ、覚えてるにしろ、覚えていないにしろ、危険には変わりない。



だってここはサッカー場。



それも、試合中。



もし、彼らがＬＢＸを知っていて、持っていたとしても。



いくらなんでも、試合には持ってこないよね？



だってさ、ああやって吹っ飛ばされちゃうこともあるみたいだし……。



ＬＢＸ、すぐ壊れちゃうじゃんか。



あれのダメージって、どれくらいなのかな……。



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿あたしたちが行くしか、ない？



お兄ちゃんのことも、助けたいし。



　 霧野 side



閉じ込められた。


昇降口が破壊されてしまったからだ。



「円堂さん！どうしましょう！？」



天馬は円堂さんに話しかける。


円堂さんは、俺たちの前に、たちはだかった。


「このォ！このォ！」


瀬戸は、ＬＢＸに向けて、モップを振り回している。



だが、銃撃で柄を折られ、逃げ惑っている。



みんな、惑うばかりなんだ。



いきなり来たロボットに攻撃されてるんだから。



……ワンダバと初めて会った時、攻撃してきたらどう思う？



そんな感じだろう。



「無駄なことだ。お前たちは消される運命なのだ」



少年は、勝ち誇ったような笑みをうかべながら言う。



「どういうことだ！」



天馬がかみつくように叫んだ。



だが、少年は答えない。



彼の足もとに、またボールが出現し、俺たちは身構えた。



………が。



スタジアム破壊の爆音をさくように、空の彼方からジェット音がかすかに聞こえてきた。



ジェット音はたちまち轟音となり、スタジアム上空に接近していた。


「また、何か来た！」



信助が指をさした。



青と白の色がまぶしい大きめのシャトルが、スタジアムに接近してくる。



この時。



誰が、あの中に妹がいる、なんて思うだろうか。



生き別れの妹が。

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