私／俺のこと、覚えていますか？【イナダン】

＃１２ 現実 ページ14

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　 霧野 side



嘘だろ……！？



「ＬＢＸ…！？」



「そうなのか！？霧野！」



俺は小声で呟いたつもりだったが、神童には聞こえていたらしい。



俺はうなずき、再び空を見上げた。



各機体が思うままに飛び回り、目についたものに攻撃を始めている。



嘘だ…。



ＬＢＸはそんな使い方をするものじゃない…！！



みんな、始めてみる機体に混乱して、絶句のあまり動くことができない。



だけど、俺は違った。



ＬＢＸがそんな風に使われていることが悲しくて、動くことができなかった。



この現実を、信じたくなかった。



なんで、なんでこんなことに、ＬＢＸが使われているんだ……。



「いいぞ！もっと壊せ！ぜんぶ消してしまえ！！」



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿嘘だ。



こんな使い方をするやつがいたなんて……！！



「ロボット……ですか、鬼道さん」



「わからん。これは、現実か？」



剣城の問に、鬼道さんがそう答えた。



いつもは冷静な鬼道さんも、声が震えている。



剣城。ロボットじゃない。ＬＢＸだ。



鬼道さん。俺も信じたくないんですけど、あれは現実なんです。



「避難するんだ！みんな固まって、出口に走れ！」



みんなの注意をひいて、円堂さんが言った。



「みんな、こっちに！」



瀬戸も、かなり焦っているだろう。



「急げ！天馬！」



「人がいたんだ」



きょろきょろと、誰かを探しているような天馬の背を叩き、太陽は逃げるように促した。



なのに……人がいた？



「人？」



「うん。そこに………」



天馬は走りながら、昇降口を指差した。



でも、誰もいない。



「誰かはわからないけど、きっともう避難しているはずだ！急げ！」



太陽は天馬を急かした。



だけど、天馬は、その人のことが忘れられない、といった目をしていた。



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(執筆時、３月９日)

今日は蘭拓の日ですよ皆さん！

いやっふぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！！！

※神奈蘭歌は拓蘭派。

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