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白髪の ページ4

『うーん』





乱歩に言われた通り、駄菓子を買うため、探偵社に行くまでの途中にある駄菓子屋で買う事にした







大量の駄菓子の中から、乱歩の好きそうな物を選ぶのは本当に難しく、悩み始めてから6分は経っただろう






ただ、悩んでいるのは自分だけでは無く、隣には私と同じく悩んでいる様子の、白髪の若い少年がいる





邪魔になっては悪いので早めに済まそう





あんドーナツに、ペロペロキャンディにラムネに金平糖、他にも…まぁ、これぐらい買えば十分か








お会計へ行こうと立ち上がった瞬間…





『わっ…!』





しばらくしゃがみこんでいた所為か、バランスを崩してしまった







目の前で散らばっていく駄菓子





このまま転倒する事が容易に想像できてしまい、反射で目を瞑る






だが、いつまで経っても痛みは来ない





恐る恐る目を開くと、目の前には、ついさっきまで隣にいた白髪の少年が





『⁉』






「あの、だ、大丈夫ですか、?」






背中に回された手、やけに近い顔





どうやら、とっさに気付き支えてくれた様だ





『あ、ありがとうございます、!助かりました…』





自分である程度立つことが出来るようになると、白髪の少年は手を離した





「いえ、ご無事で良かったです」





にっこりと微笑む少年





きっと優しい子なんだろう







少年も買い物は終わっていたみたいで、一緒にお会計をして、さっきのお礼として奢ってあげた




すんごい断ってたけど色々と理由をつけてたら諦めてくれた





『凄い量だね…』




「あ、ああ、これ、自分の上司の分なんですよ」




『甘党なんだね…実は、私もこれ全部弟の分なんだ』





「弟さんの…、お互い大変ですね」






こんな雑談をしながら歩いているが、明らかにおかしい






向かう方向が全く同じだ





後10メートルとかで着くよ⁈





あっ、もしかしたら下にある喫茶店に行くのかもしれない





そうだ、そうだよね、きっとそうだ







結果、探偵社の扉の前まで来てしまった




もちろん、さっきの白髪の少年と一緒に、だ







「あ、あはは、まさか向かう先が同じだったとは」




『うん、、』

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作者名:透羽 | 作成日時:2023年3月19日 22時

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