『パパ』があいつで、私が『ママ』で・・・・？３【霧野蘭丸】 (ページ12)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:189,389 hit

７５　メール。　【蘭丸side】ページ12

【蘭丸side】

「いったん休憩だ！」

「「「はいっっ！！！」」」

部活動、休憩タイム。

一番近くにいた瀬戸が、俺にドリンクをくれた。

水鳥「あれ？A日直だよな？？」

瀬戸の問いに俺はうなずいた。

蘭丸「あぁ。『レントが仕事しないから！』って限りなくキレてたな」

水鳥「あ～、Aらしいや」

部活大好きだからな、あいつは。

と、からから笑う瀬戸。

流石、親友ともくれば、結構詳しい。

「・・・・でも、それにしては・・・」

隣で、3年生にドリンクを渡していた空野が振り向いた。

葵「・・・遅くないですか、A先輩・・・」

・・・確かに。

もう、開始して15分を過ぎようとしている。

水鳥「たしかに。あいつの場合・・・小暮咲に日誌をやらせると思うんだけどな」

・・・できる範囲、部活を最優先する。

そう、部活動は、何のトラブルもなければ・・・

「5分の遅れ以内には来る」

そんな奴。

空野が、ふと何かを思い出したように言った。

葵「そういえば・・・練習中誰かのケータイなってませんでした？」

空野が、言ったのと同時に、
俺は、ケータイを取り出した。

＿＿＿＿＿着信メール一件。

急いで、メールを確認する。

蘭丸「えっと・・・

題名が・・・『邪魔だからさ？』

・・・なんだよ、これ」

俺の手の力が抜けると同時に、瀬戸が俺からケータイを奪った。

水鳥「・・・なんだよ、霧野・・・えっと？

『もう、私に近づかないでくれませんか？』

あー、霧野、嫌われたのか？」

葵「水鳥さんっ！？」

空野の慌てたような声はさておき、
瀬戸の淡々とした口調に答える俺。

蘭丸「・・・かもしれないな」

瀬戸なら、否定してくれるのを信じてくれたのに。

あっさりそう聞かれて、とうとう精神的にヤバい状態に陥った。

・・・結局、好きな奴いるんだ。

狩屋か？剣城か？？

それとも・・・小暮咲？？？

「アホか、お前は」

突然、ドリンクで軽く頭をはたかれる。

・・・地味に痛い。

水鳥「全然、勉強してねぇな、霧野は。

この、単純やろぉ」

蘭丸「は？」

はたかれた後頭部のことも忘れて、

ため息をついている、瀬戸を見た。

水鳥「安心しろ。

・・・Aからじゃねぇよ」

え・・・・？