四十二羽 ページ42
今日は朝餉に主と姫鶴が現れなかった。
そして俺は午前と午後、出陣して終わった。
夕餉にも現れず、姫鶴と挨拶すらできていないと気が付いた。
出陣の見送りの時に姿を見たきりだ。
広間で食事している刀剣たちも今日は出陣の回数が多く、疲れているが姫鶴のいない事に気が付いていた。
「あねさま、近侍になってから忙しそうですね」
「慣れたらきっと食事も一緒に摂れるだろうさ」
「そ、そうですね」
「姉ちゃんいないとなんだか寂しいな」
五虎退や信濃など、良く懐いていた短刀が寂しそうに言い、薬研がそれをたしなめている。
食事が終わって風呂へ行くもの、酒を飲むものはそのまま広間に、そして各々の部屋へと戻る者に分かれた。
俺は次郎に捕まって酒を飲んでいた。
もちろん頭の中には彼女の事が浮かんでいて、三日月やら光坊やらに話しかけられても時間がずれて答えをしていた。
「ねぇ、国さんって呼ぼうと思うんだけどどうかな？」
「鶴が二人いるとはややこしいからなぁ」
「うん？あぁ、いいんじゃないか？」
「決まりだね」
「なんだい、今日はえらく上の空じゃないか。
酒がまずくなっちまうじゃないのよー」
「出陣が多かったから疲れたのかもしれん。
悪いが先に寝るとしよう。明日も驚きを提供するためにな！」
その場をやり過ごした。
疲れているのは確かで、風呂に入ると眠気が襲ってきた。
寝てしまわないように直ぐに風呂を出て、姫鶴の部屋に向かった。
明かりがついてなく、不思議に思いつつも障子を開けるとそこには物が無くなっていた。
「そうか、部屋を移動したんだったな」
近侍部屋の隣までくると主の部屋には明かりが灯り、彼女の部屋は暗かった。
もう寝てしまったのかと残念に思いながらも静かに障子を開ける。
しかし、そこには敷きかけの布団しかない。
きちんと敷いて壁にもたれて部屋の主を待つも、眠気がひどく、「少しだけ」と思って敷いた布団に横になった。
驚くほど簡単に眠ってしまった。
「お休みなさいませ」
と彼女の声が聞こえ、隣にいつものぬくもりを感じた気がした。
そして離れないようにそのぬくもりを抱きしめた。
〜〜〜〜〜〜〜
蘭兎です！
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静原レン(プロフ) - そこの本丸の審神者二人ともいいですかねぇ？やっちゃってぇ？ (2018年5月14日 18時) (
レス) id: 055681bc4f (このIDを非表示/違反報告)
お鶴 - 続きが気になる！ (2017年9月30日 22時) (レス) id: 0c420347ac (このIDを非表示/違反報告)
匡(プロフ) - 早く鶴さんと幸せになって欲しい(´･ω･`) (2017年9月30日 22時) (レス) id: 883bce3052 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - おもしろいです!更新頑張ってください！(*^-^*) (2017年9月30日 19時) (レス) id: f8ef116a38 (このIDを非表示/違反報告)
かめ☆ピス(プロフ) - 姫鶴ちゃん、頑張って！！きっと大丈夫ですよね！続きにとっても期待してます！頑張ってください！鈴城め！恨んでやるー！(`´) (2017年8月14日 21時) (レス) id: 7fd7f882ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭兎 | 作成日時：2017年2月23日 2時
