三十羽 ページ30
「あねさま！」
「おう、姫鶴」
「姫ちゃん！」
「姉ちゃん！」
「鶴姫さん！」
「おはようございます皆さん。抱き付いていただいて嬉しいのですが転びそうです」
朝、着替えて広間に行くと短刀の方たちが腰元に抱き付いてきた。
なぜか涙目の子もいる。
「突然消えちゃうなんてお化けに食べられたのかと思ったよ！」
「幽霊退治かい？」
「あ、にっかりさんもおはようございます」
「うん、おはよう」
「あーー！！姫鶴さんだ！！」
「昨日はどうしたの？」
にっかりさんに続いて加州さんや大和守さんが入ってきた。
「疲れて押し入れで寝てしまったようです。ご心配をおかけしました」
腰に抱き付いている子たちの頭を撫でると五虎退の虎がよじ登ってきた。
虎を抱き上げて一緒にペコリと頭をさげた。
虎さんめっちゃかわいい。
「さぁ、みんな、席についてね〜
良かった。元気そうだね。おはよう」
「光忠さん、おはようございます！
運ぶのお手伝いしますね」
「もうこのお皿だけだから大丈夫だよ。ありがとう」
朝餉の席は短刀のテーブルに呼ばれた。
それはもう、にぎやかな食卓になりましたよ。
―――――
―――
―
あれから二週間、体調が悪いものの隠し通した。
そして新しい朝が来た。
「はーい、今日の当番発表するよー」
という鈴城の声に耳を傾ける刀剣たち。
次々と名前を呼ばれていく。
「あと、姫鶴ちゃんを隊長にして、レベリングのために新しく来た人たち中心で出陣部隊はまわしていくよ―」
といって食事が終わった。
「女が隊長なのか」
「そのようですね」
「そんな細っこい腕で剣が振えるのか？」
「太刀ですからね、それなりに力はありますよ」
「太刀なのか！？」
と驚くのは先日拾ってきた同田貫さん。
「ご不満でしたら手合わせなさいますか？」
「いや、いい。戦場で見極める」
「かしこまりました」
広間から出て行った同田貫さんを見送ると後ろから脇腹を持たれて体が浮いた。
「アンタ見かけによらず肝が据わってるわねぇ」
「ありがとうございます…？今日はよろしくお願いいたします」
次郎さんに人形のごとくクルクルと回転させられた。
「うんうん、楽しみにしてるよー」
「次郎、あまり姫鶴さんを困らせてはいけませんよ」
「太郎さんも出陣でしたね、よろしくお願いいたします」
こちらこそ、という太郎さんに私も頭を下げた。
次郎さんに持たれてて、宙に浮いたままなんですけどね。
今日も頑張りましょう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 267人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
静原レン(プロフ) - そこの本丸の審神者二人ともいいですかねぇ？やっちゃってぇ？ (2018年5月14日 18時) (
レス) id: 055681bc4f (このIDを非表示/違反報告)
お鶴 - 続きが気になる！ (2017年9月30日 22時) (レス) id: 0c420347ac (このIDを非表示/違反報告)
匡(プロフ) - 早く鶴さんと幸せになって欲しい(´･ω･`) (2017年9月30日 22時) (レス) id: 883bce3052 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - おもしろいです!更新頑張ってください！(*^-^*) (2017年9月30日 19時) (レス) id: f8ef116a38 (このIDを非表示/違反報告)
かめ☆ピス(プロフ) - 姫鶴ちゃん、頑張って！！きっと大丈夫ですよね！続きにとっても期待してます！頑張ってください！鈴城め！恨んでやるー！(`´) (2017年8月14日 21時) (レス) id: 7fd7f882ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蘭兎 | 作成日時：2017年2月23日 2時
