集合 ページ28
「フェイ!!」
現れたのは、丁度大学生位の見た目の天馬。
あたし達とは少し歳が離れてみえるけれど、立派な同級生だ。
聖獣使いは人間よりはるかに寿命が長い。
そのせいで成長も格段に遅く、あの頃と変わらない姿のまま。
よく考えれば、百年近く前に封印されていたのだから相当歳上だ。
そして天馬はその魂を受け継いでいる。
いわば、柚莉と近い存在。
けれど天馬の場合、身体は人間。
その為、身体の成長はあたし達より少し遅く、聖獣使いより長い。
因みに、吸血鬼の場合は丁度今くらいの見た目で止まり、そのまま人間より長く生きる。
それは結婚したあたしも同じらしい。
「天馬、元気にしてた？」
「勿論!!…って、僕らは二人一緒なんだから分かるでしょ？」
天馬はその特有の体質を生かし、聖獣使いと人間との共存を目指していた。
もう少しすれば、聖獣使いも吸血鬼みたいに人間と暮らせるようになるそうだ。
「なんだか騒がしいな。」
大人びた声と共に現れたのは。
「なんだ、仕事は終わったのか？」
「ただ剣術を極めればいいお前とは違って忙しいがな。」
剣城に憎まれ口をたたいたのは、白竜。
吸血鬼でありながら聖獣を持つ白竜は、そのメカニズムや吸血鬼の体質との調和を研究していた。
その為、聖獣使いとの交流も一番深い。
「シュウ、体調は大丈夫か？」
「全く、白竜は心配性だねー…。」
いつの間にか、シュウとはものすごく仲良くなっていた。
「そーいえばお母さん、神童は？」
柚莉はあたしの服を掴み、ぐいと引っ張った。
柚莉は何故か神童が好きらしく。
「あ、神童来た!!」
「柚莉、久しぶり。」
神童がやってきた瞬間、ものすごい勢いで抱きついていた。
「神童、ごめんな。毎回柚莉が…。」
「いや、懐かれてるのは嬉しいよ。」
そう言いながら柚莉の頭を撫でる神童は、この中で一番大人びている。
神童は吸血殺しという特殊な血筋ではあるものの、普通の人間だ。
だから、この中では一番成長も、寿命も早い。
けれど、神童はそれを全く表に出さず、あたし達と一緒にいてくれている。
「ね、皆揃ったよ！はやくしよーよ！」
柚莉は神童から離れると嬉しそうに跳ねた。
そう、今日集合したのには理由がある。
明日は、柚莉の誕生日。
柚莉が吸血鬼として本格的に目覚める日だからだ。
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千桜(プロフ) - Nakamahina0805 (2019年6月12日 20時) (
レス) id: 0d6cf0666b (このIDを非表示/違反報告)
ユッカ - ものすっごく感動しました！！すっごく好きです// (2014年1月7日 9時) (レス) id: 042c3de7ef (このIDを非表示/違反報告)
*ももらんま* - 続編希望です！！この小説すごく好きです///萌えてます///続編まってます(^^) (2013年9月7日 14時) (レス) id: a263b771fc (このIDを非表示/違反報告)
闇猫(プロフ) - 遅いかもしれないけどLINEIDです。yamineko1026です！良かったらいれてください！LINEの名前は蓮藍@厨二病@奈月です (2013年8月31日 20時) (レス) id: 3e9341991a (このIDを非表示/違反報告)
藍苺(プロフ) - 初めまして！！続編読みたいです！！失礼ですが、番外編の続編も読みたいです！！ (2013年8月1日 0時) (レス) id: 45daca7612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬令瑠菜 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/runarunaterulove/
作成日時：2013年3月28日 18時
