花嫁 ページ24
一年後……
「や、やだ、恥ずかしいですっ……」
あたしは少し暗い部屋で、何人もの人に服を着せられては脱がされてを繰り返されていた。
ある人には手や足の指を優しい手つきで触られ
ある人にはうなじを撫でるように髪を持ち上げられる。
あまりの恥ずかしさとくすぐったさに、あたしは大きく息を吸った。
「もーー皆さん!!
そんなしてもらわなくたって一人でできますーーっ!!」
あたしの大声に、周りの女の人達はえー、と残念そうな声を洩らした。
今日は、あたしと蘭丸の誕生日。
そして、あたし達の結婚式。
吸血鬼では婚姻は割りと自由で、代わりに結婚式と言う名の披露宴が盛大らしい。
しかも、花嫁の用意は義理の姉……と言う名の歳上吸血鬼の奥さん総出でするらしく。
つまり、末裔である蘭丸の花嫁であるあたしには尋常じゃない程の準備係が付いていた。
「だって、Aちゃんがあまりにも可愛いんだもん、ねぇ？」
次着せようとしていたであろうフリフリのドレスを持っているのは玲名さん。
抜群のスタイルを持つ美人だけど、信じられない事に基山先生の奥さん。
「それにしても……何で玲名さんは基山先生なんかの奥さんになったんですか？」
玲名さんは一瞬ぽかんとしてから、くすくすと笑った。
「勿論、血の相性もあるけれど。
人間一つや二つは惚れる所あるでしょう？
私だって、今回の事には驚いたわよ。
小さい頃から女の子みたいな顔だった蘭丸がこんなに早く結婚するなんて。」
玲名さんの見解が大人すぎて、地味に感動してしまう。
けれど、一つだけ異論があった。
「確かに、蘭丸は女顔ですけど。
……でも誰よりもかっこよくて、優しいんです。」
そう、だからあたしは蘭丸と結婚するんだ。
「うふふ、のろけお疲れさま♪」
「………あっ…」
玲名さんに乗せられたと気づいた時にはもう遅く。
ウェディングドレスを着せられ、ネイルや髪も整えてもらうと
目の前の鏡には全く別人がいた。
これが……あたし？
凄い大人っぽい……。
「やっぱり似合ってるわ。
早く蘭丸に見せてあげたら？」
「はいっ……!!」
あたしは馴れないヒールのまま、式場となる大広間へ走った。
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千桜(プロフ) - Nakamahina0805 (2019年6月12日 20時) (
レス) id: 0d6cf0666b (このIDを非表示/違反報告)
ユッカ - ものすっごく感動しました！！すっごく好きです// (2014年1月7日 9時) (レス) id: 042c3de7ef (このIDを非表示/違反報告)
*ももらんま* - 続編希望です！！この小説すごく好きです///萌えてます///続編まってます(^^) (2013年9月7日 14時) (レス) id: a263b771fc (このIDを非表示/違反報告)
闇猫(プロフ) - 遅いかもしれないけどLINEIDです。yamineko1026です！良かったらいれてください！LINEの名前は蓮藍@厨二病@奈月です (2013年8月31日 20時) (レス) id: 3e9341991a (このIDを非表示/違反報告)
藍苺(プロフ) - 初めまして！！続編読みたいです！！失礼ですが、番外編の続編も読みたいです！！ (2013年8月1日 0時) (レス) id: 45daca7612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬令瑠菜 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/runarunaterulove/
作成日時：2013年3月28日 18時
