合宿所アルバイトのお姉さん【HQ】

二十四話 ページ25

『…私、中学ではバレー部だったんだよ』


そう、私はバレー部だった


でも高校では続けなかった


灰「だった…？なんで過去形なんすか？」


『…ちょっとね』


私はバレーが大好きだ

自分が試合に出るのも好きだったし、試合を見るのも大好きだった


中でも男子バレーを見るのが好きだった。


女子にはない力強さがあって、見てて楽しかった


でも、男子バレー部の見学に行くたびに、その感情はどんどん薄くなっていった


行けば他の人たちに陰口言われて、それも

男たらしだとか、あいつのこと狙ってるだとか


それが自分の部活にまで影響してきちゃって………


やばい。思い出したら辛くなってきちゃった



『っ！ごめん！そろそろ夕食の準備しないと…』


灰「…？わかりました！」


夜「……」




そうだ、空のドリンク運んで洗わないと…


『結構多いな…』

両手いっぱいだ…



夜「ん！持つよ」

ひょいと半分以上のボトルを私からとる


『あっ、いいですよ！私の仕事ですし…』


夜「いーの！というか、さっきちょっと様子おかしかったろ？

倒れた奴の延長みたいな感じ？」


よく見てんなあ…

『…あんま深堀しないで頂きたい…です。』


夜「…そっか。じゃあ、聞かないでおく」


夜久さんは優しいな。

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