25，評論 ページ31
テレビは置いてあるようだが、どうやらあまり使っていないようだ。朝のニュースぐらいしか聞かないんじゃないだろうか──私の小さなノックが聞こえたのは、それが理由か。
あまり部屋をジロジロ見るのも失礼か…と、前を歩くラント君の方を向き直す。
…生徒会の人達は、いつもこの背中を見ているのか。
頼れる背中であることには、間違いないのだろうが…
如何せん、中学生相手に重荷を押し付けすぎな気もする。
不意に、ラント君が足を止めた。ぶつからないように、と私も止まると、彼はしばらく置いてあるテーブルを見て──より小さい方、こじんまりとした可愛いテーブルに座るよう促した。
言われた通りに座って見て、驚いた。
イスとテーブルの高さが丁度いい──丁度良すぎる。
ラント君のことだ…多分私に合わせてくれたのだろう。
さっき止まったのは、私の身長(目測り)にどちらがより座りやすいか、計算していた…という事だろうか
。
…紳士的と言うか、なんというか。
こういう所で地味に優しいのは…本当に、ズルい。
「…それで？聞きたいこととは？」
反対側に座ったラント君は、自身が席に着いたことを合図に、一泊間をあけて本題に切り出した。
「YSPクラブの事。…ラント君は、なんでそんなにYSPクラブを嫌うの？」
「…何度か言っているが、私の答えは変わらない。」
同じようなニュアンスの事は、もう幾度と聞いた。
だが、再び。今度はしっかりと『YSPクラブ』の質問で、ハッキリさせようと思った。
そんな私の思惑に、気付いているのかいないのか。
夜に映える、その翡翠の目を怪しく輝かせ──ラント君は、続きの言葉を重々しく口にした。
「YSPクラブは、学園の品位を損なう危険性がある。…特に…『寺刃ジンペイ』…彼は、最も危険だ。
指導力もあれば、カリスマ性もある…しかし、それに相反した…品位を下げるような言動や危険な行為…彼のような生徒の率いるクラブを、放っておく訳には行かない」
ジンペイ君をそう評した彼の表情は、その長い前髪に隠され──見えなかった。
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ユーリ(プロフ) - るーんさん» ありがとうございます！！なんと言いますか...上手くいかない、不器用で少し悲しい、だけどその分幸せになる...というか、そんな感じの小説を書きたかったので、キャラクターたちの心情をメインに、詳しく書くようにしています笑 頭は....あんまり良くないです(泣) (2020年1月30日 17時) (
レス) id: 98829acb9e (このIDを非表示/違反報告)
るーん - ユーリさん» かっこいいですよね！霧隠ラント君！アニメのラント君もこの小説で見るラント君も大好きです！この小説は文が丁寧で読んでてとっても面白いです！頭が良いお方ですか！？ (2020年1月30日 17時) (レス) id: b0ef9d9d52 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - るーんさん» 初めまして！コメントありがとうございます。まさかのアニメを見て惚れた方！？アニメの方よりも、不器用な感じのラント君ですが...好きになって頂けたなら嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年1月29日 20時) (レス) id: 98829acb9e (このIDを非表示/違反報告)
るーん - はじめまして！アニメを見て霧隠ラント君が好きになってしまいました。(笑)一目惚れです。でもこの小説を読んで２００倍好きになってしまいました！これから更新頑張ってください！毎日の楽しみにします！ (2020年1月29日 20時) (レス) id: b0ef9d9d52 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - あめさん» 初めまして！！温かいお言葉をありがとうございます...色々と考えて書いているので、本当に嬉しいです。霧隠推しの方からそう言っていただけると、少し自信が着きますね（笑）なるべく更新出来るよう頑張りますので、これからもmarionette dollをよろしくお願いします！ (2020年1月24日 16時) (レス) id: 98829acb9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユーリ | 作成日時：2020年1月12日 15時
