遊園地 (黒紫) ページ24
村子side
とりあえず近くのベンチに2人で座って、具合が悪く なったヨコの様子をちらりと見た。
ヨコは色が白いせいで目立つということもあるのか、大分顔が青くなっていた。
辛そうやなあ。
何をしていいのかわからず、とりあえず、さっき買って来てくれた飲み物を用意して、一定のリズムでヨコの背中を叩く。
そうしたら、ヨコがうちの肩に頭をあずけてきた。
そんな風に甘えてくるヨコが珍しくて、ちょっと嬉しくなった。
うわーー、なんや、これ。
すば子が甘えろ言うた効果なん!?
嬉しくてニヤニヤしてたのだろうか。
ヨコがうちの方を見たので、一瞬目があった。
「…少し寝るわ」
ヨコはそう言ったかと思えば、うちの膝に頭を乗せた。
「おん。」
うちはふつーに返事をしたあと、その状況に気づいた。
あれ?これ膝枕やんな!?
膝枕をしていることに気づくと、一気に顔の温度が上がる。
今きっとうちの顔は赤くなっているだろう。
「ヨ、ヨコ…?」
「…なんや…」
「な、なんで膝枕…?」
だって、そうだろう。
ここは遊園地だから、それなりに人がいるし、もしかしたら心配したみんなが帰ってくるかもしれない。
そんなのからかわれるに決まっているし、バカップルみたいやんか!
うちよりも人前で恋人のようにするのが苦手なヨコが、こんな人前で膝枕を強請っているのだ。
そりゃ、驚くだろう。
「…おれだって人前でもいちゃいちゃしたい時くらいあんねんけど…」
頰を少し染めながら言うヨコ。
うちは、うわあああと叫びそうになるのを手で口を覆いながらこらえた。
そんなのずるいやんか。
普段照れ屋なくせに急にそんなこと言われたら、どうしていいかわかんなくなる。
「…村子はいややった?」
何も言わないうちを見て、急に自分のしてしまったことが心配になったのか、不安げに聞かれた。
「…いやちゃうよ、むしろ…うれしい…」
自分の気持ちを正直に言った。
ああ、今うち絶対顔赤いわ。
「…そっか、ならよかった。じゃあ膝借りるな、おやすみ」
「…うん、おやすみ。」
そう言ったあと、すぐにスヤスヤと寝息が聞こえた。
相当具合が悪かったようだ。
寝たのを確認してからそっとヨコの頭を撫でる。
ヨコの髪、サラサラでめっちゃ気持ちええねん。
普段からこんなことをしていたら、心臓がいくつあっても足りないけれど、たまにはいいかな。なんて思った。
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らん(プロフ) - 隆平Loveな緑紫黄さん» ありがとうございます!倉丸は最後にするつもりなので、もう少しお待ちください!なるべく早く仕上げられるように頑張ります!! (2017年7月21日 8時) (レス) id: 422b7cfaaf (このIDを非表示/違反報告)
隆平Loveな緑紫黄(プロフ) - 倉丸が大好きです♪早く二人の馴れ初めが読みたいです!頑張って下さい。 (2017年7月20日 22時) (レス) id: 61001947e3 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - ねこ。さん» わあ(*'▽'*)そう言って頂けると嬉しいです、ありがとうございます!私も気まずいコンビ好きなんですー!これからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年7月20日 14時) (レス) id: 422b7cfaaf (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。 - この作品大好きです!読む度に胸がドキドキします...(*´˘`*)わたしは特に気まずいコンビが好きです!これからも頑張ってください! (2017年7月19日 0時) (レス) id: f3f81c6995 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - 優子さん» ありがとうございます!続き頑張って書いていきたいと思います、これからもよろしくお願いします! (2017年7月5日 22時) (レス) id: 422b7cfaaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らん | 作成日時:2017年5月18日 22時