恋の歌

＊ ページ20

隆平side

忠「何から話すん？」

隆「あ！彼女の好きなことなんてどう？」

ぼくが提案すれば、それでいいんじゃないと言った。
みんな恋バナなんてした事ないからどう話していいかわからんねん笑

裕「じゃあ言い出しっぺのまるからで。」

隆「ええ！？ぼくから！？」

亮「当たり前やんか。」

どうしよう。ありすぎて困るなあ。

隆「うーん、やっぱ笑った顔かな。なんかあの笑顔見ると、あったかい気持ちになるねん。」

亮「なんかまるっぽいなー」

ぼくよく言ってるもんな、人の笑ってる顔が好きやって。
でも、章ちゃんの笑顔は格別やねん。

裕「次どっくんいこーや。」

亮「なんでやねん！？」

裕「なんとなく？」

亮「……声かな。」

亮ちゃんは腹をくくったのか話始めた。

亮「あの人の歌声は力強くてかっこええし、喋ってるトーンとか雰囲気とか、聞いてて安心すんねん。」

裕「すば子、歌上手いもんなあ。」

そういや、亮ちゃんは中学の時の軽音部の紹介で、歌ってたすば子ちゃんに一目惚れしたんやったっけ。

裕「あ、次俺いくな。」

忠「ちょおまってや！横山くん！俺強制的にトリになるやんか！！」

裕「まあまあ。」

忠「まあまあちゃうねん！じゃんけんで決めよーや！！」

裕「いやや！」

亮「…大人気ない」

裕「ちょ、どっくん聞こえたで！？ああ！しゃーない、じゃんけんすればええんやろ！！」

大倉がグーで、裕ちんがチョキ、結果大倉の勝ち。
まあ、こうなるやろうなって思ってたけど笑

裕「うわあー！まけた！！」

忠「あはは！やったー！」

亮「じゃあ大倉から？」

忠「おん。うーん、丸子の好きなとこなー、うなじかな…浴衣の時見えてきゅんとしてん。」

亮「…それはどうなん？」

裕「丸子にそれ言うた？」

忠「言うたことあるけど、他にもっと言うことないの！？って言われたー。」

「「「ああ」」」

大倉はなんでみんな、ああっていうたん！？と不思議そうな顔をしとった。
ああ、丸子苦労しとるなあ。と我が妹に同情した。
今日はめっちゃ優しくしてやろ。

亮「次横山くんやでー？」

裕「お、おん…あー、包容力っていうのかな、気配りとか、周りよく見てるとことか…そういうとこ…す、すき…かな」

たどたどしく顔を真っ赤にしながら、話す裕ちんがなんか面白くて、笑いそうになってしまった。

忠「あはははは！横山くん顔真っ赤！！」

と大倉が我慢せず笑い出すから、つられてぼくと亮ちゃんも笑ってしまった。

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