ヒロインにはなれない (ページ34)

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その日から放課後は毎日みんなで図書室で勉強をした。

そして今日はテスト1日前

テストの前日も残ろうってなったのに、湧とみうは呼び出されてるし、うっちーはまだHRが終わってないし、深田と檜山はなっちゃんとサッカー部のことで話してるし、黒ちゃんはいないから1人で図書館に向かった。

いつもみんなで勉強してる机に座って準備してると、

「あれ、？みんなは？」

振り向くとスクバを肩のところで持ってる黒ちゃんがいた。

「まだ来てないよー」

そっか、って言って私の隣の席に座った。

リュックから教材を出そうと椅子の下に置いたリュックに目線を下げ、教材をとり目線を上げた時、黒ちゃんが机の上に置いてあった私の手帳を見ようとしてた。

黒ちゃんが見る前にそれを取り上げた。

「ぜっっっったいに見ないで！笑」

「なんで？笑見るなって言われと気になるんですけど笑」

「絶対無理」

やましいこととかは書いてないただ、一番最後のページにいつかの日に撮った黒ちゃんと2人のプリクラを挟んでるから。

「マジで気になるー笑」

「ちょっとそれは反則だって笑」

黒ちゃんが持ってた手帳を取ろうとしたから、必死に取られないようにして、気づいたら図書館を2人で走り回ってた。

「捕まえた！」

黒ちゃんに後ろから手首を急に掴まれて、バランスを崩しかけた時、

「あっぶね、マジでごめん大丈夫、？」

「あ、うん、大丈夫だよ笑」

黒ちゃんの胸に飛び込んでしまった。いつもより近い距離に心臓の音が聞こえてないかドキドキした。

「黒ちゃんそろそろ、」

離れて、そう言おうとした時、後ろで物音がして2人で振り返ると、琴音先輩が目に涙を浮かべて立っていた。

「琴音先輩、！」

黒ちゃんが叫ぶと、ハッとして図書館から先輩は出て行った。

隣にいる黒ちゃんを見上げると、これ以上ないほど困った顔をしていた。

「黒ちゃん、先輩追っかけないと」

「うん、ごめん。A手首大丈夫？もし痛かったら、保健室とか、」

「私のことはいいから早くいきな？笑」

「ごめん、ありがと」

黒ちゃんはさっき追いかけっこした時より速いスピードで図書館を出た。

席に戻ろうとした時、手帳の中のプリクラが地面に落ちた。

「家に帰ったらとりだそう、、」

黒ちゃんに肩を引き寄せられて笑顔の2人の写真を見て心が傷んだ。