ヒロインにはなれない (ページ13)

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「朝言ったやん！手は腰だって」

深田は学校から自転車で通える距離に住んでるらしくて、学校の最寄りの駅まででいいといったのに、私の最寄りまで送ると言い出した。

行けない距離ではないが、「深田往復だよ？しんどいよ」って言っても「絶対大丈夫！送らせて」って言われたので、送ってもらうことになった。

「腰持ってるじゃん！」

「もっとちゃんと持たないと落ちるよ？」

そういわれて深田との距離が一気に縮まり不意にきゅんとした。

「そういえば、あのアニメの映画決まったらしい」

深田の言うあのアニメというのは今人気の少年漫画のこと。

「激熱じゃん。絶対見に行こー」

「よかったら一緒に行かん？」

「いいよー。湧とかも誘う？原作湧読んでたよね？」

「Aがいやじゃなかったら、二人で行きたいかも」

「え、全然いいよ。湧とかうるさいから映画館不向きだもんね笑」

「まあ笑家帰ったら予定送る」

何着ていこうとかあのブラウスおろそうとか考えていると、

「Aって少女漫画とか読まないよね笑」

「私、少女漫画あんま好きじゃないんだよね笑」

なんで！ってナイスリアクションな深田

「少女漫画が嫌いというか、ヒロインが嫌い笑てか表紙見たら誰と誰がくっつくかわかるし笑」

「相変わらず冷めてんね～笑」

こうゆう性格だから私は絶対にヒロインにはなれない。