Fantastic◆ActionーTFー【ファンタビ】

67:親探し 2 ←3.13更新 ページ21

クリーデンス「僕なりに調べてみたんたんけど、どうやら僕を施設に預けた人が、この近くに住んでるらしいんだ」





クリーデンスは、ギシギシなる古い木製階段を登っていく。






ナギニ「お母さん、なの？」






クリーデンス「たぶん…てか、Aさんは？」






ふと、足音が二つしか聞こえないことに気がついたクリーデンスは、後ろを振り返る。






ナギニ「Aさーん」






ナギニが口に手を添えて、よく声が通るようにしてから、Aを呼ぶ。





すると、階段の手すりから見えるわずかな隙間から、黒髪が見えた。






A「ご、ごめんなさい…！」






まだ三階ほどしか登っていないのに、Aは登山をしているように重い足取りだ。





ナギニ「大丈夫…？」






A「だ、大丈夫…ちょっと、寒気が、しただけ…」





Aは汗ばんだ顔で笑顔を作った。






クリーデンス「先に行ってるよ」





早く目的地に行きたいクリーデンスは、ナギニを連れて先へと進んだ。





一方、一人取り残されたAは、ゆっくりと階段を上がっていた。





四階に来たところで、膝に手を置いて息を整えていると、クリーデンスでも、ナギニでもない声が聞こえた。

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