25 理由 ページ25
アリクァムが足払いをかけると、ガルが跳躍してそれをかわす。
そのまま攻撃に移ったガルと少し距離を取ってから拳を握り、迫る。
打ち合いが続き、僅かな隙間に拳を捻じ込んだアリクァムの攻撃により打ち合いが終わり、そのまま模擬戦も終了した。
「流石アリクァムじゃけぇ。
今回も勝てんかったガル」
「でも、ガルさんの腕はかなり上がってると思うよ。
僕側の余裕がなくなってきたし」
アリクァムが笑いながらそう言うと、ガルは嬉しそうな声を上げてから、落ち着いた声を出した。
「……アシミとアリクァムだったら、どっちが強いガル?」
「特殊能力なしだったら僕のほうが強いよ。
でも、あの眼が使えるならアシミの圧勝かな」
あれ反則だよね、とアリクァムが続けたところで、トレーニングルームに誰かが入ってきた。
「ここにいたのか、アリクァム。
ちょっと俺様に付き合えるか?」
入ってきて早々にツルギは言い、アリクァムはげんなりした様子で言う。
「人にものを頼む態度してないよね、リーダーって。
まぁいいけど」
ガルに礼を言ってから、アリクァムはツルギに駆け寄った。
「……ようやく、お前の怒りの理由が分かった」
ツルギの部屋に場所を移した二人。
先に口を開いたのはツルギだった。
「お前が俺様によろしくと言ったのはアシミがこうなることを予測していたからだろう?」
アリクァムは首を横に振った。
「違うよ。
ただ……いずれ不満が爆発するかもしれないっていうのは、考えてた」
アリクァムがぬいぐるみをあげた日の「よろしく」は、守ってあげてね、ではなく、一緒に隣で戦ってあげてね、だった。
惑星トキでの「取り返しがつかなくなってから後悔すればいい」は、裏を返せば「後悔したくないなら行動を起こせ」だ。
少し捻った伝え方をしたせいでツルギには届きにくかったのだろう。
「だけど、率直に伝えるわけにはいかなかったんだ。
アシミの戦士としてのプライドを傷付けてしまうから」
「ふと気になったんだが、アリクァムはどうしてそこまでアシミに気を遣うんだ?」
アリクァムの言葉を聞いたツルギが素朴な疑問を投げると、アリクァムが微笑んだ。
「それは、アシミが僕にとって命の恩人だからだよ」
「命の恩人?」
ツルギが訊き返すと、アリクァムはこくりと頷く。
「うん。
多分、君も覚えてる話だと思うよ。
聞いたらすぐに思い出すだろうけど、教えてあげるよ」
16人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんばんは。 お疲れ様! 全然大丈夫だよ。 それぞれの事情とかあるし。 掛け持ち大変だね。 困ったら相談に乗るよ。 私もエグゼイド好きだから、終わっても色々書きたい(笑) リナこそ無理しないでね。 (2017年8月22日 23時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)mお疲れ様m(__)m更新お疲れ様m(__)m凄いなぁ……。あたし…全然できていない(泣)ごめんね(/´△`\)あと…4本小説完結しません(泣)夏が終わるのにsummerrain終わらない…王子さま〜も終わらない…(泣)エグゼイド終わってもかき続けます!無理しないでね。 (2017年8月21日 22時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - ミュさん» ありがとうございます! これからも期待に添えるように頑張ります。 (2017年8月13日 14時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんにちは。 ジャンル違うのに来てくれてありがとう! 原作は大筋が一緒くらいにしか出て来ないから、気楽に読んでくれればいいよ。 リナも無理しないでね。 お互いに頑張ろう! (2017年8月13日 14時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
ミュ - 更新頑張ってください!!!! (2017年8月13日 8時) (レス) id: 4bb35ed287 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:つっつまー | 作成日時:2017年8月7日 23時