検索窓
今日:20 hit、昨日:5 hit、合計:16,816 hit

14 夜中 ページ14

「おかえり、皆」

オメーガ倒しモライマーズを破壊したラッキー達が帰還すると、ハミィとアシミは既に帰還してきていた。

キュータマを入れる箱には3つのキュータマが鎮座しており、キラキラと輝きを放っている。

アリクァムはその隣にも1つキュータマがあるのに気がついた。

「あれ、アルゴキュータマ?」

「そうよ。
3つ揃った時点で降ってきたの」

ハミィが答えると、アリクァムは歓声を上げる。

他の者もそれを聞いてわくわくしているようだったが、ショウの「来たるべき時が来るまでは復活させない」という言葉により、少し沈んだ。

☆☆☆

アリクァムは夜中に目を覚ます。

感情の起伏が激しいアリクァムは、夕食の後にガルと見たロボレスの興奮が未だに冷めていなかった。

ふらふらとオリオン号内を歩いていると、人影が1つあるのを見つけた。

「スティンガーも寝付けないの?」

「……あぁ」

短い返答と共に、スティンガーがこちらを向いた。

アリクァムはスティンガーの隣に来ると唐突に言う。

「協力させてくれないかな?」

何を、とは、聞かずとも分かった。

スティンガーとスコルピオの因縁のことだ。

「断る。
お前には関係ない」

「あるよ。
僕は君の先輩だし、それに……同じ轍を君に踏んでほしくないから」

聞けば、アリクァムにも闇に堕ちた兄がいて、彼女は彼を救うことが出来なかったらしい。

「例えそうでも、これは兄弟の問題なんだ。
これは俺だけの問題だ」

「スコルピオは僕達にとっても避けられない敵だよ。
ジャークマターだもん。
だから、もう皆巻き込まれてる。
一人の問題じゃない」

アリクァムが主張すると、スティンガーは黙った。

「……それはお前だけでなく、他の奴らも巻き込めと言っているように聞こえるが?」

やがて口を開いたスティンガーの声には、どこか呆れが含まれていた。
アリクァムは笑う。

「そうだよ。
君を想ってくれる人がいっぱいいるんだから、使わない手はないよ。
むしろそうしないと、きっと彼らは怒る」

言い方が悪いのは、まだスティンガーが一人の問題だと考えているだろうと予想したからだった。
しかし、彼には既に「どうして一人で突っ走っていくんだ」と怒る仲間の姿が鮮明に想像出来ていた。

「そうだな……考えておく」

スティンガーは僅かに微笑み、そう言った。

そうだ、自分には仲間がいた。

そんな今更なことを考えながら。

15 復活→←13 賭け



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんばんは。 お疲れ様! 全然大丈夫だよ。 それぞれの事情とかあるし。 掛け持ち大変だね。 困ったら相談に乗るよ。 私もエグゼイド好きだから、終わっても色々書きたい(笑) リナこそ無理しないでね。 (2017年8月22日 23時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)mお疲れ様m(__)m更新お疲れ様m(__)m凄いなぁ……。あたし…全然できていない(泣)ごめんね(/´△`\)あと…4本小説完結しません(泣)夏が終わるのにsummerrain終わらない…王子さま〜も終わらない…(泣)エグゼイド終わってもかき続けます!無理しないでね。 (2017年8月21日 22時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - ミュさん» ありがとうございます! これからも期待に添えるように頑張ります。 (2017年8月13日 14時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんにちは。 ジャンル違うのに来てくれてありがとう! 原作は大筋が一緒くらいにしか出て来ないから、気楽に読んでくれればいいよ。 リナも無理しないでね。 お互いに頑張ろう! (2017年8月13日 14時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
ミュ - 更新頑張ってください!!!! (2017年8月13日 8時) (レス) id: 4bb35ed287 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:つっつまー | 作成日時:2017年8月7日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。