12 行方 ページ12
それから数分後、アリクァムとエリスは森の少し開けたところで座って談笑をしていた。
アリクァムの話が事実だと分かり、すっかり仲良くなったのである。
「へぇ、この森の中だったら何でも分かるの？
すごいね！」
「いや、アリクァムが先程見せてくれた刺繍のほうがすごいぞ。
妾には出来ぬ」
すっかり仲良くなったアリクァムは、エリスに言った。
「あのね、エリス様。
実は今、リュウコツキュータマが必要な事態になってるんだ」
アリクァムがアルゴ船のことを話すとエリスは唸る。
「トモキュータマは今持っておらぬのか？
ないとなると、流石に渡すわけにはいかぬ……」
「そう言われると思って持ってきてるよ」
アリクァムは懐からトモキュータマを取り出してエリスに手渡す。
エリスはしげしげと眺めてそれが本物であることを確認し、アリクァムに何か言おうと口を開きかけた、その時。
黒の尻尾がエリスを狙った。
アリクァムは自身の尻尾でそれを弾き返し、自分はエリスを庇うように前に出る。
そして、小声でエリスに囁いた。
「2つのキュータマを持って逃げて」
エリスの気配が消えたのを感じつつ、槍を構える。
目の前にいる、敵と思われる生命体を警戒しながら口を開いた。
「その尻尾、サソリ座系だよね」
相手は素直に答えてくれた。
「そうだ。
サソリ座系カロー、スコルピオ。
ちなみに、お前の仲間であるスティンガーの兄だ」
アリクァムはスコルピオの言葉を疑わずに言う。
「そっか。
でも、僕に迷いはないよ」
『サソリキュータマ！
カモン・ザ・チェンジ！』
「スターチェンジ！」
アリクァムが変身し、スコルピオに尻尾を伸ばす。
返り討ちにしようとしたスコルピオの尻尾を絡め取り、こちら側へ引き寄せた。
尻尾を外して元の長さに戻すと同時に槍でスコルピオを切りつける。
足払いをして転ばせ、喉元に槍をつきつけた。
「貴様……何者だ？」
先程よりも低い声で問われ、アリクァムは名乗っていないことを思い出した。
「ヴェネイムスター。
僕はヴェネイムスター、サソリオレンジ！」
☆☆☆
エリスはラッキー達の前に姿を現す。
彼らはアリクァムのところへ行く前に拘束しておいたバランスとナーガを助けているところだった。
エリスは5人分の不思議そうな目線を受け止めながら告げた。
「妾はこの森の精霊、エリス。
オライオン様より、リュウコツキュータマを預かった者じゃ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんばんは。 お疲れ様！ 全然大丈夫だよ。 それぞれの事情とかあるし。 掛け持ち大変だね。 困ったら相談に乗るよ。 私もエグゼイド好きだから、終わっても色々書きたい(笑) リナこそ無理しないでね。 (2017年8月22日 23時) (
レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんばんはm(__)mお疲れ様m(__)m更新お疲れ様m(__)m凄いなぁ……。あたし…全然できていない(泣)ごめんね(/´△`＼)あと…4本小説完結しません(泣)夏が終わるのにsummerrain終わらない…王子さま〜も終わらない…(泣)エグゼイド終わってもかき続けます！無理しないでね。 (2017年8月21日 22時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - ミュさん» ありがとうございます！ これからも期待に添えるように頑張ります。 (2017年8月13日 14時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんにちは。 ジャンル違うのに来てくれてありがとう！ 原作は大筋が一緒くらいにしか出て来ないから、気楽に読んでくれればいいよ。 リナも無理しないでね。 お互いに頑張ろう！ (2017年8月13日 14時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
ミュ - 更新頑張ってください!!!! (2017年8月13日 8時) (レス) id: 4bb35ed287 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つっつまー | 作成日時：2017年8月7日 23時
