up to you. (ページ1)

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抱き締める距離__SE ページ1

SE「ねえ、」

寝ちゃいそう。
小さすぎる声は料理を作る彼女には届かないだろう。

「なあに、セフナ。」

目をゆっくり開けるとキッチンにいるはずのAヌナ。

「眠いの？待ってて毛布、」

SE「ヌナ、ヌナに側にいて欲しい」

嫌なことがあった。
だから毛布じゃなくて今はAヌナがいいんだ。

離れようとするヌナの手をひいて腰に手をまわす。

「寒がりさんが今日はさみしんぼさんだ。」

腕の中でケラケラ笑う小さな人。

料理するために纏め上げられた甘い香りの髪。
目の前にある白くて柔らかい首筋に顔を埋める。

「セフナはおっきなワンコみたいだねぇ。EXOにはワンコがいっぱい。」

SE「ヌナはどのワンコにも、、こうなの？」

自分は特別じゃない？
少し黒い感情が産まれる。

「さみしいのは嫌でしょ？」

僕だけじゃだめ？

伝えたい言葉を飲み込むんだ。

疲れると

不安になると

寂しくなると

ヌナに会いたくなるんだ。

いつでも
なんでも

受け入れてくれるヌナ。

もっと、もっと欲しいけど
臆病な僕は拒絶されると生きていけない。

だから伝えられない言葉を込めて
今日も抱き締めさせて。