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side幸村
Aが目を覚ましたのは、それから丸一日経った後だった
柳「A...！」
夜寝ることもせずにずっと側に寄り添っていた蓮二は目覚めたAに声をかけた
『..』
しかし何も答えないAを見てハッとしたかと思ったら、いきなり部屋から出て行こうとする
「蓮二！」
俺は咄嗟に蓮二の腕を掴みそれを止めた
「何処に行くつもりなの」
柳「俺はAの側に居られない」
「そんな事誰が決めたんだよ」
柳「知らない。が...裏切った者が側にいて、Aが安心出来る訳がないだろう」
そう言って振り返った蓮二の顔は苦痛に歪んでいた
「...だけど」
『いか、ないで..』
俺が言いかけた時、ベッドに横たわっていたAの声が俺と蓮二の背後から聞こえた
「A..？」
振り返ればAは此方を見てる
『...ね、が』
怯えているような震える声で必死に訴えているが
それは多分...俺ではなくて蓮二にだ
けど、蓮二を見れば、こっちを振り返らずに立ち止まったままだった
「蓮二..居てやって.....出来ないなら、俺がAを貰うからな」
俺はそれだけ残すと蓮二をAの方に押し退け
一人医務室から出た
────────────────────
side柳
医務室には、俺とAしか居ない
Aの顔が見れない俺は黙ってその場に立っていた
窓から吹き抜ける風が俺の髪を揺らす
何か言わなければと思った時、Aから想像もしてなかった言葉が投げられた
『何処にも..行かないで』
「...」
その言葉にゆっくりと顔を上げれば、Aが苦しそうに顔を歪め俺を見ていた
顔は青白く、握られた手は震えている
相当の恐怖を押し止め俺に言っているのだろう
『...お願い、だ』
初めて会った時のAからは想像出来ない程
Aは弱々しく呟いた
断られるのを...恐れているのか
『気持ち悪いって、思ってても...良い。だけど、俺.....むり、だよ』
「！」
Aの瞳から流れた涙に俺は目を見開く
『襲われて...苦、し..て...さ.....泣きたく、なって...でも、誰も..来、てくれな..って、わかってた..のに』
こんなにさせたのは俺か..
Aを、最終的に苦しめたのは俺か？
『...頭に..お..前、が..浮かんだ、んだ』
やめろ。やめてくれ
A...怒っていい。怒鳴っていい
頼むから俺を罵れ。罵倒しろ..
お願いだ....お前を苦しめた俺を許さないでくれ
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雨宮尋人(プロフ) - 楽しく読ませていただいています。ゆっくりでいいので更新頑張ってください (2019年12月9日 23時) (
レス) id: 41de92e7ca (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ飴 - 日吉和菓子2円さん» ありがとうございます！...そうですか？自分では自信ないので...そう言って頂けると嬉しいです！ (2018年5月17日 14時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ飴 - 瀬名ユズキさん» お返事遅くなりすみません！ありがとうございます！そうなんですね！！...更新頑張ります！ (2018年5月17日 14時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - 続編おめでとうございます。 幸村君と柳君と主人公の関係が上手く書かれていて、凄いと思います！ (2018年5月6日 10時) (レス) id: 9521c565b3 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名ユズキ(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しみにしています！今、読んでる小説の中で一番好きです！これからも更新頑張ってくださいね！！！ (2018年5月6日 8時) (レス) id: af4c7c79c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンゴ飴 | 作成日時：2018年5月4日 12時
