15 ページ15
side切原
柳先輩が俺を連れて来たのは、外だった
柳「なぁ赤也」
「はい」
なんか怒られるのかと身構えた俺は
しかし次の瞬間にはあほ面を晒した
柳「ありがとう」
「は？」
だって柳先輩が頭を下げたから
「いやいや！あの、柳先輩！？」
柳「..Aを見つけてくれて、ありがとう」
「あ..それは、その、たまたまですから！それに俺アイツ嫌いだし！」
だから頭を上げてくれと言う前に
柳先輩は頭を上げて、そして俺を見て笑って言った
柳「たまたまで、普通通らない場所に行くか？...嫌いな奴を泣きながら呼ぶか？」
「うぐっ」
図星をつかれて言葉に詰まってしまう
柳「..犯人の顔は、見ていないんだろう？」
先輩の声のトーンが代わり、ピリッとした空気が俺と先輩との間に流れた
「っス...でも、声を聞きました」
柳「声？」
「はい、女の声でした」
柳「何処で聞いた」
「俺があの人を見つけた倉庫にあった通信機から流れてたので」
言うと柳先輩は目をスッと細めて開けた
見たことがないその表情に思わず身体が固まる
なんだ...なんだこの恐怖
こんな柳先輩、俺は知らない
柳「その声、聞いたことなかったか」
「あっ...そう言えば、何処かで聞いた事が」
柳「あのアマ..」
「ひぃ！？」
普段の柳先輩からは考えられない暴言が吐かれて
俺は肩を弾ませた
まだ夜中だから余計に怖いんだよ！
柳「ありがとう赤也。呼び出して悪かった。明日も練習だから、今日はもう寝ろ」
「はい！ありがとうございました！！」
言われた瞬間俺は柳先輩に背を向けて施設に戻った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨宮尋人(プロフ) - 楽しく読ませていただいています。ゆっくりでいいので更新頑張ってください (2019年12月9日 23時) (
レス) id: 41de92e7ca (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ飴 - 日吉和菓子2円さん» ありがとうございます！...そうですか？自分では自信ないので...そう言って頂けると嬉しいです！ (2018年5月17日 14時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ飴 - 瀬名ユズキさん» お返事遅くなりすみません！ありがとうございます！そうなんですね！！...更新頑張ります！ (2018年5月17日 14時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - 続編おめでとうございます。 幸村君と柳君と主人公の関係が上手く書かれていて、凄いと思います！ (2018年5月6日 10時) (レス) id: 9521c565b3 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名ユズキ(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しみにしています！今、読んでる小説の中で一番好きです！これからも更新頑張ってくださいね！！！ (2018年5月6日 8時) (レス) id: af4c7c79c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リンゴ飴 | 作成日時：2018年5月4日 12時
