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「3-Bハロウィンカフェやってまーす！是非寄ってみてくださーい！」
いよいよ文化祭当日になり、校内は賑わっていた。
「いらっしゃいませ！2名様ですね。お席にご案内致します」
「なかなか様になってるわね」
「委員長。呼び込みお疲れ様。おかげで大盛況だね」
「吸血鬼の仮装やっぱり可愛いわね……もう交代の時間だから休憩に入っていいわよ。その仮装、見せたい人とかいないの？ほら、彼氏とか」
あはは、と苦笑いをしていると委員長は「じゃあもう少し呼び込みしてくるわね」と颯爽と立ち去って行った。
見せたい人、と言われてキヨくんが思い浮かんだが今日は学校に来ているのだろうか。私は少し校内を見て回ることにした。
「どこにもいないなあ……」
絶対に学校に来ているという確証はない。そもそも自分は、何故、キヨくんをこうして探しているのだろうか。前は学校にまで来ないでと言っていた筈なのに。
「あれ、A？」
「なっちゃん」
「誰か探してるの？」
「いや、えっと……そういうわけじゃ」
吸血鬼を探している、なんて言えるわけがない。
「ふーん。じゃあ店戻るから、バイバイ」
「うん。またね」
小さくなっていくなっちゃんの背中を見ていると、後ろに気配がした。
「何、彼氏？」
「青春だねえ」
包帯でぐるぐる巻きの人と、大きな鎌を持った人。仮装なんかじゃなくて本物のミイラと死神。
「牛沢さん、ガッチさん。あの人はただのクラスメイトです」
「遊びに来ちゃった、って思ったよりリアクション薄くね？」
「おじさんはお呼びでないかな？Aちゃんが会いたいのはキヨでしょ」
キヨくんの名前を聞いて思わず反応する。
「会いたい、訳じゃ」
「あれ、違うの？じゃあレトさん？」
「違います！」
レトさん、という名前を聞いてこの前の出来事を思い出した。今でも首に手の感触が残っているかのように。
「キヨなら来てるよ」
「ほんとですか！？どこに……」
牛沢さんはすっと私の唇に人差し指を当てた。
「それは秘密。キヨに止められてるし」
「止められてるって……どういうことですか？」
「さあ。じゃあ俺達そろそろ行くから」
「ごめんねAちゃん。また今度」
止める事も出来ず2人は去って行った。
今の2人の話を聞いた限りだと、キヨくんは私に会いたくないということなのだろうか。
どうして、なんで。
私はしばらくその場に立ち尽くしていた。
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蘭(プロフ) - 鮫島さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえてとても嬉しいです。更新が遅くて申し訳ありませんが、続きを待っていただけると幸いです。 (2020年3月22日 3時) (
レス) id: fe69aa8e2d (このIDを非表示/違反報告)
鮫島(プロフ) - とても私好みの小説で面白いです…！更新頑張ってください！ (2020年3月19日 0時) (レス) id: f96bdb592e (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 巡さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです。更新頑張ります。 (2020年1月7日 18時) (レス) id: c4a54b0710 (このIDを非表示/違反報告)
巡(プロフ) - ものすごく素敵なお話ですね…！応援してます！頑張ってください！ (2020年1月6日 21時) (レス) id: c8ea001036 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭 | 作成日時：2020年1月4日 15時
