イタズラ ページ12
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般若の形相で、私たちを見下ろすコウくんと、たんこぶを作って正座をする、私たち。もうやらないな？という冷たい声が、背筋を凍らせる。
どうしてこうなったのか。それは、遡ること、1時間前の事。
私たちは、偶然、プレイルームで出会い、和気あいあいと話していた。くだらない事ばかりだったけど、歳が近いからか、話題などは尽きなかった。楽しかったけど、そこからが、問題だったのだ。
「そうだ！ライムちゃん、今からコウくんを脅してきてよ♪」
「…へ？」
「は？こいつが、コウさんを…？」
どうしてそうなったのか。私にもわからないが、わたわたしているうちに話は進み、ついに決行する事になってしまった。
仕方なく、リビングへ向かい、こちらに気づいたコウくんに跨り…ナイフを突きつけた。
「…お前」
そう、怒ったように言うコウくん。冷や汗をかきながら、次の言葉を聞く。
「…殺す気無いだろ」
「は、はいぃぃぃ…」
「…」
「お、おこらな…いっだあ！？」
怒らないで、そう言おうとした私を黙らせるかのように、頭に痛みと衝撃が走った。ゲンコツ1発の痛みが、私の手から、ナイフを離させた。
コウくんは、睨むように扉を睨み、そして、
「お前らも来い。ユウト、リンタロウ」
「こ、怖いなぁ、コウくん…確かに、ライムちゃんにやらせたのは、悪かったけど…」
「ちが、コウさん、誤解で」
「いいから来い」
…そして、3人で1発ずつゲンコツをくらい、今に至る。
コウくんの説教が無駄に長かったのと、顔が怖かったこと以外、もう何も覚えてないが、もうコウくんは怒らせないようにしようと、私の中でひっそりと、そう決めた。
続く (更新停止中)
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