余命半年の恋((とみたけ)) (ページ8)

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あれから何時間経っただろうか｡

手術室のランプは消え､中から先生らしき人が出てきた｡

ドラマで見たのとおんなじだ､なんて思いながら話を聞く｡

「薬の副作用だったようなので､薬を変えておきますね｡
　血管に血がしっかりと通ってなかったので､広げました」

理解しがたいことを説明され､私はちんぷんかんぷんだったけど､お母さんはありがとうございます､と一礼をした｡

私もなんとなく礼をすると､先生は言われた

「Aちゃんもこうなるかもしれないから気をつけてね」

気をつけてって｡

私の意識の問題じゃないでしょ､とまた心でツッコミを入れる｡

外は薄暗くなってきていて､お母さんは家のこともあるから帰るわ､あとはよろしくね｡と病院を後にした｡

ずっとここにいるのもあれだし､私も早く部屋に戻ろう｡

明日は､とみたんに会えるかな｡